血清トランスフェリンについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
血清トランスフェリンは、鉄の運搬を担う糖タンパク質であり、血中の鉄と結合して体内の細胞へ供給します。総鉄結合能(TIBC)は、トランスフェリンが結合できる最大の鉄量を示し、血清トランスフェリン濃度に直接比例するため、選択肢2は正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. トランスフェリンは3価の鉄(Fe3+)と結合します。正しくは:3価の鉄を含む。選びやすい理由:ヘム鉄は2価の鉄を含むため、鉄の価数を混同しやすい。混同注意:ヘム鉄の価数や、体内で利用される鉄の価数。
- 2. 正解。総鉄結合能(TIBC)は、血清中のトランスフェリンが結合できる最大の鉄量を示し、トランスフェリン濃度に比例するため、この選択肢は正しいです。選びやすい理由:TIBCの定義を理解していれば正しいと判断できる。混同注意:不飽和鉄結合能(UIBC)との違い。
- 3. トランスフェリン1分子は2個の鉄イオン(Fe3+)と結合できます。正しくは:1分子は2個の鉄と結合できる。選びやすい理由:結合できる鉄の数を誤って記憶している場合がある。混同注意:他のタンパク質の結合部位数。
- 4. 健常者では通常、血清トランスフェリンの約1/3が鉄と結合しており、これを鉄飽和度と呼びます。正しくは:健常者では1/3が鉄と結合している。選びやすい理由:飽和度に関する数値を記憶しているが、具体的な割合を誤認している可能性がある。混同注意:鉄飽和度の正常値。
- 5. トランスフェリンは蛋白分画ではβ1-グロブリン分画に含まれます。正しくは:蛋白分画ではβ1-グロブリン分画に含まれる。選びやすい理由:他の血清タンパク質の分画位置と混同しやすい。混同注意:セルロプラスミン(α2-グロブリン)など他のタンパク質の分画位置。
国試ポイント
トランスフェリンの生化学的機能と、鉄代謝マーカーとしての臨床的意義を理解する。
混同注意
トランスフェリンとフェリチン(貯蔵鉄)、不飽和鉄結合能(UIBC)との違いを明確に区別する。
次に同じ論点が出たら
血清トランスフェリンに関する問題が出題された場合は、その生理機能、鉄との結合価数、関連する検査項目(TIBC, UIBC, 血清鉄飽和度)との関係性を確認する。
関連知識
鉄欠乏性貧血では血清フェリチン低下、TIBC上昇、血清鉄低下が見られる。慢性炎症性疾患では逆の傾向を示すことがある。