日和見感染症はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ニューモシスチス肺炎は、健康な人には通常感染しないニューモシスチス・イロベチイ(旧Pneumocystis carinii)という真菌によって引き起こされる肺炎であり、細胞性免疫が著しく低下した患者(例:HIV感染者、臓器移植患者、免疫抑制剤使用患者など)に特異的に発症する代表的な日和見感染症です。
選択肢ごとの解説
- 1. 梅毒は日和見感染症ではなく、健常者にも感染する性感染症です。正しくは:梅毒はトレポネーマ・パリダムによる性感染症であり、日和見感染症ではありません。選びやすい理由:感染症であるため、日和見感染症の選択肢の一つとして認識されるかもしれませんが、日和見感染症とは明確に異なります。混同注意:通常の感染症と日和見感染症の違いが不明瞭な場合。
- 2. オウム病はオウム病クラミジアによる人獣共通感染症であり、日和見感染症ではありません。正しくは:オウム病はクラミジア・シッタシによって引き起こされる人獣共通感染症であり、日和見感染症ではありません。選びやすい理由:鳥類との接触歴があれば誰にでも感染しうるため、免疫低下者特有の病気ではないことを判断できない場合。混同注意:人獣共通感染症と日和見感染症を混同した場合。
- 3. 腸チフスはサルモネラ菌の一種であるチフス菌によって引き起こされる経口感染症であり、日和見感染症ではありません。正しくは:腸チフスはサルモネラ・タイフィによる経口感染症であり、日和見感染症ではありません。選びやすい理由:発熱などの症状から一般的な感染症として認識しやすいですが、日和見感染症ではありません。混同注意:一般的な細菌性感染症と日和見感染症を区別できない場合。
- 4. 感染性心内膜炎は、心臓弁などに細菌が感染することで発症する疾患であり、必ずしも免疫不全を背景とせず、日和見感染症とは異なります。正しくは:感染性心内膜炎は、主に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌などが心臓の内膜に感染することで発生し、日和見感染症ではありません。選びやすい理由:感染症であることは明らかですが、特定の基礎疾患や人工弁を持つ患者にリスクが高いことから、日和見感染症と誤解しやすいかもしれません。混同注意:特定の基礎疾患を持つ患者にリスクが高い感染症と日和見感染症の区別がつかない場合。
- 5. 正解。ニューモシスチス肺炎は、健康な人にはほとんど病原性を示さないニューモシスチス・イロベチイという真菌によって引き起こされ、主にHIV感染者や免疫抑制状態にある患者に発症する代表的な日和見感染症です。
国試ポイント
日和見感染症とは、健常者には病原性を示さない微生物が、免疫力の低下した患者にのみ病気を引き起こす感染症であることを理解しているか、またその代表的な疾患を挙げられるかが問われています。
混同注意
一般的な細菌やウイルスの感染症と、宿主の免疫状態に強く依存する日和見感染症との区別。特に、基礎疾患によって感染リスクが高まる一般的な感染症との混同。
次に同じ論点が出たら
日和見感染症の定義を正しく理解し、主要な日和見感染症の病原体と症状を正確に結びつけられるかを確認します。
関連知識
日和見感染症の他の例(カンジダ症、クリプトコッカス症、サイトメガロウイルス感染症、トキソプラズマ症、非結核性抗酸菌症など)。免疫不全状態の原因(HIV感染、臓器移植、化学療法、ステロイド治療など)。