銀液を使用するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
Grimelius染色とMasson-Fontana染色は、組織中の特定の成分(Grimeliusはアルギロフィル性顆粒、Masson-Fontanaはメラニンやアルジェンタフィン顆粒など)を検出するために銀イオンを含む試薬を使用する銀染色法です。
選択肢ごとの解説
- 1. PAS染色は過ヨウ素酸とSchiff試薬を用います。銀液は使用しません。正しくは:PAS染色は、組織中の糖鎖(グリコーゲン、糖タンパク質、ムコ多糖など)を検出するための染色法です。選びやすい理由:様々な組織染色法の一つとして認識されているため、混同しやすいかもしれません。混同注意:銀染色法と他の主要な組織染色法(例:HE染色、ギムザ染色など)
- 2. 正解。Grimelius染色は、内分泌細胞の神経分泌顆粒(アルギロフィル性顆粒)を銀還元反応によって可視化する染色法です。硝酸銀溶液を使用します。
- 3. Berlinblue染色は、組織中の鉄(フェリチンやヘモジデリンなど)を検出するための染色法です。フェロシアン化カリウムと塩酸の反応を利用し、銀液は使用しません。正しくは:Berlinblue染色は、鉄を検出するための染色法です。選びやすい理由:特殊染色の一つとして名前が似ているため、混同しやすいかもしれません。混同注意:他の金属を検出する染色法(例:銀染色、銅染色など)
- 4. 正解。Masson-Fontana染色は、メラニンや内分泌細胞のセロトニン(クロム親和性顆粒)などを検出するために用いられる銀染色法です。硝酸銀アンモニア液を使用し、検体自身が銀イオンを還元するアルジェンタフィン反応を利用します。
- 5. methylgreen-pyronin染色は、DNA(メチルグリーン)とRNA(ピロニン)を区別して染色する核酸染色法です。銀液は使用しません。正しくは:methylgreen-pyronin染色は、DNAとRNAを検出するための染色法です。選びやすい理由:他の特殊染色法と混同しやすいかもしれません。混同注意:DNA/RNA検出に関わる他の染色法や、銀染色法
国試ポイント
特殊染色における各染色法の試薬、目的、検出対象を正確に理解しているかが問われています。特に銀染色法に分類されるものとその原理(アルギロフィル性、アルジェンタフィン性)を区別できることが重要です。
混同注意
銀染色にはアルギロフィル性染色(外部からの還元剤が必要)とアルジェンタフィン性染色(検体自身が還元作用を持つ)があります。Grimelius染色はアルギロフィル性、Masson-Fontana染色はアルジェンタフィン性です。これらの違いと代表的な染色法を混同しやすいです。また、他の特殊染色(PAS、Berlinblueなど)の試薬や目的との混同も注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後、この論点が出題された場合、まず染色名の後に「染色」とついているか、そしてその染色が銀を用いるかどうか(銀染色か否か)を判断します。次に、もし銀染色であれば、それがアルギロフィル性かアルジェンタフィン性か、そしてどのような目的で用いられるのか(何が染まるのか)を確認します。
関連知識
アルギロフィル性染色(例:Grimelius染色、Warthin-Starry染色、Grocott染色など)、アルジェンタフィン性染色(例:Masson-Fontana染色、過ヨウ素酸-メセナミン銀染色:PAM染色など)、その他の特殊染色(PAS染色:糖質、Berlinblue染色:鉄、Oil Red O染色:脂質、Alcian Blue染色:酸性ムコ多糖、Congo Red染色:アミロイド、Azan染色:結合組織など)