中間比重リポ蛋白〈IDL〉の比重について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
中間比重リポ蛋白(IDL: Intermediate Density Lipoprotein)は、VLDL(超低比重リポ蛋白)がリポ蛋白リパーゼによってトリグリセリドを失い、代謝されてLDL(低比重リポ蛋白)になる過程で一時的に生じるリポ蛋白です。そのため、その比重はVLDLより大きく、LDLより小さい、つまりVLDLとLDLの中間に位置します。
選択肢ごとの解説
- 1. IDLはHDLとは異なるリポ蛋白であり、HDL単独で中間という表現は不適切です。正しくは:IDLの密度はHDLよりも低く、LDLよりも高い位置にあります。選びやすい理由:リポ蛋白の種類が多いため、類似した名称で混乱しやすいです。混同注意:他のリポ蛋白との比較関係を正確に覚えていない場合に誤って選択する可能性があります。
- 2. IDLの比重はLDLより高く、VLDLより低い範囲に分類されます。HDLよりはIDLの方が比重が低いです。正しくは:IDLの密度はVLDLとLDLの間に位置します。選びやすい理由:HDLとLDLが主要なリポ蛋白であるため、その中間のイメージを持ちやすいかもしれません。混同注意:リポ蛋白の比重順序(CM < VLDL < IDL < LDL < HDL)を正確に覚えていないと混同します。
- 3. 正解。中間比重リポ蛋白(IDL)は、VLDLからLDLへと代謝される過程で生成されるリポ蛋白であり、その比重はVLDLよりも高く、LDLよりも低い範囲に分類されます。
- 4. VLDLよりもCM(カイロミクロン)の方が比重が低いです。IDLはVLDLより比重が高いです。正しくは:IDLの密度はVLDLとLDLの間に位置します。選びやすい理由:VLDLとCMが両方ともトリグリセリドを多く含むリポ蛋白であるため、まとめて考える傾向があると誤る可能性があります。混同注意:リポ蛋白の比重の順序を正確に把握していない場合に混同しやすいです。
- 5. CMレムナントはCMが代謝されて生成されますが、IDLとは異なるリポ蛋白です。CMレムナントの比重はCMよりわずかに高いですが、IDLの比重はVLDLとLDLの中間にあたります。正しくは:IDLの密度はVLDLとLDLの間に位置します。選びやすい理由:どちらも「中間」や「残骸(レムナント)」という言葉が入るため、名称が似ていることで混同を招きやすいです。混同注意:IDLとCMレムナントのそれぞれの定義と比重の違いを理解していないと混乱します。
国試ポイント
リポ蛋白の分類と、その比重や代謝経路における位置付けを正確に理解しているかが問われています。特に、主要なリポ蛋白であるCM、VLDL、IDL、LDL、HDLの比重の順序(低比重から順にCM < VLDL < IDL < LDL < HDL)を確実に覚えていることが重要です。中間比重リポ蛋白(IDL)はVLDLとLDLの中間という点が頻出です。
混同注意
リポ蛋白の多種多様な分類、特に超低比重(VLDL)、低比重(LDL)、高比重(HDL)、および中間比重(IDL)といった類似する名称のリポ蛋白の比重順序を混同しやすいです。また、CMレムナントなど、代謝途中のリポ蛋白との区別も曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、まずリポ蛋白の種類を比重が低い順に並べることができるかを確認します(CM < VLDL < IDL < LDL < HDL)。その上で、IDLがVLDLからLDLへの移行段階に位置することを思い出すと、正答を導きやすくなります。また、それぞれのリポ蛋白の主な機能(例:CMは食事由来のトリグリセリド輸送、VLDLは肝臓からのトリグリセリド輸送、LDLはコレステロール輸送、HDLはコレステロール逆転送)も合わせて確認すると良いでしょう。
関連知識
リポ蛋白は脂質(トリグリセリド、コレステロール、リン脂質)とアポ蛋白から構成され、水に不溶性の脂質を血液中に運搬する役割を担っています。それぞれのリポ蛋白は特定の比重範囲を持ち、超遠心分離法によって分離されます。比重が小さいものからCM(カイロミクロン)< VLDL(超低比重リポ蛋白)< IDL(中間比重リポ蛋白)< LDL(低比重リポ蛋白)< HDL(高比重リポ蛋白)の順になります。これらはそれぞれ異なるアポ蛋白を含み、異なる代謝経路で機能しています。