核酸を含まない細胞内小器官はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ゴルジ装置は主にタンパク質と脂質の修飾・選別・輸送を担う膜系の小器官であり、核酸を構成要素として含みません。一方で、核小体はrRNAの合成・プロセシング部位でありrRNA(核酸)を、粗面小胞体は付着するリボソームがrRNA(核酸)を、リボソーム自体はrRNA(核酸)を、ミトコンドリアは独自のDNA(核酸)とリボソーム(rRNA)をそれぞれ含んでいます。
選択肢ごとの解説
- 1. 核小体はリボソームRNA(rRNA)の合成とプロセシングが行われる場所であり、核酸を豊富に含みます。正しくは:核小体はRNA(核酸の一種)を含みます。選びやすい理由:細胞核の内部にあるため、核酸と関連があることは理解しやすいですが、直接的な構成成分としての認識が不足していると誤って選択することがあります。混同注意:核小体と細胞核全体、あるいはリボソームの構成要素について混同する可能性があります。
- 2. 粗面小胞体には多数のリボソームが付着しており、リボソームはリボソームRNA(rRNA)とタンパク質から構成されるため、核酸を含みます。正しくは:粗面小胞体にはリボソーム(RNAを含む)が付着しています。選びやすい理由:小胞体自体の膜成分には核酸は含まれませんが、付着しているリボソームの存在を見落としがちです。混同注意:滑面小胞体との機能や構造の違い、あるいはリボソームの構成要素と混同することがあります。
- 3. リボソームはリボソームRNA(rRNA)とタンパク質から構成されており、rRNAは核酸の一種です。正しくは:リボソームはrRNA(核酸の一種)を含みます。選びやすい理由:タンパク質合成を担う小器官として認識はされていても、その構成要素に核酸が含まれることを見落とすことがあります。混同注意:mRNAやtRNAとの関連性から、リボソーム自体が核酸を含むことを見逃すことがあります。
- 4. ミトコンドリアは独自の環状DNA(核酸の一種)とリボソーム(RNAを含む)を持つため、核酸を含みます。正しくは:ミトコンドリアはDNA(核酸の一種)とリボソーム(RNAを含む)を持っています。選びやすい理由:細胞のエネルギー産生を主に連想しがちで、独自の核酸を持つことを失念しやすいです。混同注意:核内のDNAとミトコンドリアDNAの違いや、ミトコンドリアが持つリボソームの存在を混同することがあります。
- 5. 正解。ゴルジ装置は、タンパク質や脂質の修飾、選別、輸送を行う膜構造からなる小器官であり、その構成要素として核酸(DNAやRNA)は含まれていません。選びやすい理由:他の小器官との機能の区別が曖昧な場合、消去法で選ぶことになります。混同注意:他の膜系小器官(小胞体、リソソームなど)との機能や構造、構成要素を混同することがあります。
国試ポイント
この問題は、主要な細胞内小器官の基本的な構造と構成成分、特に核酸の有無について正確な知識があるかを問うものです。各小器官の主要な機能だけでなく、その微細構造レベルでの構成要素まで理解していることが重要です。
混同注意
核酸を含む小器官と含まない小器官の区別が曖昧な学生は、特にミトコンドリアが独自の核酸を持つことや、リボソームがrRNAからなることを忘れがちです。また、膜系小器官の機能と構成が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が問われた際には、各細胞内小器官の主要な機能に加え、その生化学的な構成要素(特にどの生体高分子が含まれるか)に注目して判断する。特に、独自のゲノムを持つか、リボソームが付着しているか、特定の核酸代謝に関与しているか、といった点を確認する。
関連知識
細胞生物学における各細胞内小器官の機能、構造、そして生体高分子(タンパク質、脂質、炭水化物、核酸)の役割と存在部位に関する知識が必要です。特に、DNA、RNAの種類とその存在部位、リボソームの構成について理解しておくべきです。