頸動脈超音波検査で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
超音波検査で低輝度として描出されるプラークは、脂質成分が豊富で炎症を伴いやすく、線維性被膜が薄いなどの特徴を持つことが多いです。これらの特徴はプラークの不安定性を示唆し、破綻して塞栓子を放出し、脳梗塞などの塞栓症を引き起こすリスクが高いとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 血管が狭窄すると、単位時間あたりに流れる血液量を維持するため(連続の法則)、その部位の血流速度は増加します。正しくは:狭窄部の血流速度は増加する。選びやすい理由:狭窄によって血流が悪くなるというイメージから、速度も低下すると誤解しやすいかもしれません。混同注意:血流量(容積)の減少と血流速度の増加を混同する可能性があります。
- 2. 腕頭動脈は通常、右総頸動脈と右鎖骨下動脈に分岐します。左総頸動脈は、大動脈弓から直接分岐するのが一般的です。正しくは:腕頭動脈から右総頸動脈が分岐する。選びやすい理由:頸動脈系の解剖が複雑なため、左右の分岐の違いを混同しやすいです。混同注意:大動脈弓からの分岐順序(腕頭動脈、左総頸動脈、左鎖骨下動脈)と、腕頭動脈自体の分岐を混同しやすいです。
- 3. 一般的に、総頸動脈の外側(またはやや前方)を内頸静脈が走行します。内側には位置しません。正しくは:総頸動脈の外側に内頸静脈が走行する。選びやすい理由:頸部における血管の配置を正確に覚えていないと、内側か外側かを判断しにくいです。混同注意:頸部の血管走行(総頸動脈、内頸静脈、迷走神経が形成する頸動脈鞘)における位置関係の認識。
- 4. 正解。超音波検査で低輝度として描出されるプラークは、脂質に富み、不安定で破綻しやすい性質を持つことが多く、脳梗塞の原因となる塞栓子を放出しやすいとされています。
- 5. 一般的に、内中膜複合体厚(IMT)は1.1mm以上(学会によっては1.0mm以上)で肥厚と判定されます。2.0mmは非常に高度な肥厚であり、すでにプラーク形成とみなされるレベルです。正しくは:内中膜複合体厚は1.1mm以上から肥厚とする。選びやすい理由:IMTの基準値を曖昧に記憶していると、具体的な数値に対して判断に迷うことがあります。混同注意:IMTの肥厚基準値とプラークの定義(局所的にIMTが1.1mmを超え、かつ周囲よりも0.5mm以上厚い、または1.5mm以上の隆起性病変)を混同する可能性があります。
国試ポイント
頸動脈超音波検査の基礎知識(解剖、血流力学、プラークの性状評価、IMT測定基準)を総合的に問う問題です。特に、動脈硬化性プラークの不安定性と脳血管イベントリスクの関連は重要なポイントです。
混同注意
頸動脈の解剖学的構造(特に大動脈弓からの分岐と頸部での血管配置)、血流速度と流量の関係、IMT肥厚の基準値とプラークの定義など、細かな数値や位置関係に関する知識が混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、プラークの性状評価(特に不安定プラークの所見)、IMT測定の正確な手技、頸動脈狭窄率の算出方法(NASCET法、ECST法)、プラークの治療介入基準などが問われる可能性があります。
関連知識
連続の法則(ベルヌーイの定理)、頸動脈の解剖学(大動脈弓からの分岐、頸動脈鞘の構造)、動脈硬化性プラークの超音波分類(性状分類、潰瘍の有無など)、IMT測定とその臨床的意義(脳心血管イベント予測)。