正確度の確認方法はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
正確度とは、測定値が真の値にどれだけ近いかを示す指標です。選択肢3の「標準物質の測定」は、真値が保証された物質を用いることで、測定値と真値との乖離を直接評価できます。選択肢4の「標準法との比較」は、最も信頼性の高い測定方法とされる標準法の結果と比較することで、日常測定の正確度を客観的に確認できます。一方、選択肢1、2、5は、いずれも測定値のばらつきの程度を示す「精度」の確認方法に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. これは主に精度(特に再現性や機器間差)の確認方法であり、真の値からのずれを示す正確度を直接評価するものではありません。正しくは:これは「精度(再現性)」の確認方法の一つです。選びやすい理由:「差の確認」という表現から、何か測定の質を評価しているように見えるため、正確度の確認と誤解しやすいです。混同注意:正確度と精度。特に、精度の中でも機器間のばらつき(再現性)と混同しやすいです。
- 2. これは主に精度(室内再現性や繰り返し精度)の確認方法であり、真の値からのずれを示す正確度を直接評価するものではありません。正しくは:これは「精度(室内再現性)」の確認方法です。選びやすい理由:日常的に行われる測定の質管理に関わるため、広く測定の質全体(正確度も含む)を評価していると誤解されがちです。混同注意:正確度と精度。特に、室内における測定値のばらつき(繰り返し精度)と混同しやすいです。
- 3. 正解。標準物質(標準液、標準品、認定標準物質など)は、その真の値が保証されているため、これを測定し、得られた結果と既知の真の値との乖離を評価することで、測定系の正確度を直接確認できます。
- 4. 正解。標準法(または基準法、確定法)は、最も正確で信頼性の高い測定方法として認められているため、ルーチン検査で用いる測定方法の値を標準法と比較することで、その測定方法が真の値にどれだけ近いか、すなわち正確度を客観的に評価できます。
- 5. これは主に精度(併行再現性や同時再現性、繰り返し精度)の確認方法であり、真の値からのずれを示す正確度を直接評価するものではありません。正しくは:これは「精度(併行再現性)」の確認方法です。選びやすい理由:繰り返し測定して結果が安定しているかを評価するため、測定の信頼性全体に関わると思われやすいですが、これは「ばらつきの小ささ」すなわち精度に関する評価です。混同注意:正確度と精度。特に、同一検体を繰り返し測った際の一致度(繰り返し精度)と混同しやすいです。
国試ポイント
臨床検査の質を管理する上で不可欠な「正確度」と「精度」という基本的な概念を明確に区別し、それぞれの定義と具体的な確認方法を理解しているかが問われます。特に、標準物質の測定や標準法との比較が正確度を評価する方法であることを、各種の再現性評価が精度を評価する方法であることと区別して覚える必要があります。
混同注意
「正確度」と「精度」は、しばしば混同されやすい概念です。正確度は測定値の真値への近さ、精度は測定値のばらつきの小ささを指します。また、それぞれの確認方法がどちらの概念を評価するものなのかを正しく分類することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次回、この論点が問われる際は、正確度と精度の定義を説明できるか、それぞれの概念に対応する複数の具体的な確認方法を挙げられるか、さらに内部精度管理と外部精度管理の目的とその主な評価項目(正確度か精度か)を説明できるか、といった発展的な知識が問われる可能性があります。
関連知識
臨床検査の品質管理には、日常的な「内部精度管理」と、外部機関を通じて他施設との比較を行う「外部精度管理」があります。内部精度管理では主に精度を評価し、異常があれば再検や機器点検を行います。外部精度管理では、複数の施設が同じ検体を測定し、その結果を比較することで、各施設の正確度や再現性(広義の精度)を評価し、測定系全体の信頼性を確認します。