肺癌について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では1・4のいずれも正解とされています。 肺癌は日本における主要な死亡原因の一つであり、高齢化社会の進展とともに死亡者数は増加傾向にあります。また、肺癌の組織型の一つである腺癌は、非喫煙者にも発生しますが、喫煙も重要なリスク因子の一つであり、関連が指摘されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。日本では高齢化や喫煙の歴史的背景などにより、肺癌による死亡者数は増加傾向にあります。特に、高齢者における罹患率の高さが影響しています。
- 2. 扁平上皮癌は、主に喫煙と関連が深く、気管支の太い部分(肺門部)に発生することが多いとされています。正しくは:扁平上皮癌は肺の肺門部に発生することが多い。選びやすい理由:肺癌全体の発生部位が多様であるため、特定の組織型と発生部位の関係が曖昧になりやすい。混同注意:腺癌が末梢発生が多いことと混同しやすい。
- 3. 小細胞癌は増殖が速く、早期からリンパ節や他臓器への転移を起こしやすいため、肺癌の中でも特に予後が不良なタイプとして知られています。正しくは:小細胞癌は予後不良群に含まれる。選びやすい理由:治療法によっては一時的な反応が良い場合があるため、予後全体が良いと誤解する可能性がある。混同注意:他の種類の肺癌(非小細胞肺癌の一部など)と比較して予後を混同しやすい。
- 4. 正解。腺癌は非小細胞肺癌の一種であり、喫煙者にも非喫煙者にも発生しますが、喫煙も重要なリスク因子の一つとされています。特に、近年では非喫煙者の肺癌の多くを腺癌が占めますが、喫煙との関連も引き続き重要です。
- 5. 転移性肺癌は、他の臓器で発生した癌が肺に転移したものであり、肺内に複数の腫瘤(多発性病変)として出現することが一般的です。正しくは:転移性肺癌は多発性腫瘤を形成することが多い。選びやすい理由:原発性肺癌が単発性であることが多いため、そのイメージに引きずられやすい。混同注意:原発性肺癌と転移性肺癌の画像所見を混同しやすい。
国試ポイント
肺癌に関する基本的な疫学、病理学的特徴、および予後についての知識が問われています。特に、各組織型(扁平上皮癌、腺癌、小細胞癌など)の特徴と、原発性・転移性肺癌の違いを理解しているかがポイントです。
混同注意
肺癌の各組織型における発生部位、予後、および喫煙との関連性が混同されやすい。特に、扁平上皮癌と腺癌の発生部位(肺門部 vs 末梢部)と喫煙との関連(強い関連 vs 非喫煙者にも発生)は注意が必要です。また、原発性肺癌と転移性肺癌の画像的特徴(単発 vs 多発)もよく問われます。
次に同じ論点が出たら
今後も肺癌の疫学、病理学的特徴、画像診断のポイント、および最新の治療法(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)に関する知識が問われると予想されます。
関連知識
肺癌の分類(小細胞肺癌と非小細胞肺癌)、それぞれの治療法の違い、リスク因子(喫煙、アスベスト、PM2.5など)、スクリーニング方法、診断と病期分類(TNM分類)。