臨床検査技師が放射性同位元素〈RI〉を取扱う際に遵守すべきなのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
放射性同位元素(RI)を取り扱う施設では、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律に基づき、使用状況、貯蔵、廃棄に関する詳細な記録を残すことが義務付けられている。これにより、管理状況の透明性を確保し、万が一の事故の際に原因究明や被ばく線量評価に役立てる。
選択肢ごとの解説
- 1. ゴム手袋の二重着用は、RIによる皮膚汚染を防ぐための推奨される防護策の一つではあるが、「必ず遵守すべき事項」として「二重に」と断定するほどの法的義務ではない。単に手袋着用が義務。正しくは:ゴム手袋を着用する。汚染のおそれがある場合は二重着用を考慮する。選びやすい理由:RIによる汚染防止の基本的な対策であり、より安全性を高める行為であるため、正しいと感じやすい。混同注意:汚染防止の推奨事項と、法的義務事項の区別。
- 2. 放射線防護服の着用は、高線量域での作業や広範囲の汚染が予想される場合に用いられるが、全てのRI取り扱い作業で「必ず」着用が義務付けられているわけではない。RIの種類、量、作業内容に応じた適切な防護具を選択する。正しくは:作業内容と放射線量に応じて適切な防護具を着用する。選びやすい理由:放射線を扱うため、重装備の防護服が必要というイメージから、正しいと感じやすい。混同注意:一般の放射線業務と、特定のリスクを伴うRI取り扱い作業での防護レベルの区別。
- 3. 正解。放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律により、放射性同位元素の使用、貯蔵、廃棄等の状況について、その種類、数量、年月日等を記録した帳簿を作成し、これを保管することが義務付けられている。これはRIの適正な管理とトレーサビリティ確保のために不可欠な事項である。選びやすい理由:RIの管理に関する具体的な義務として最も適切である。
- 4. 放射線業務従事者は、放射線業務を行う上で特別な「免許」を取得する必要はない。ただし、事業者は放射線業務従事者に対し、法令に基づき放射線障害防止に関する教育訓練を実施することが義務付けられている。正しくは:放射線業務従事者に対し、法令に基づき放射線障害防止に関する教育訓練を実施する。選びやすい理由:専門的な業務であるため、医師や看護師のように免許が必要だと誤解しやすい。混同注意:特定の資格(エックス線作業主任者など)と、放射線業務従事者としての教育訓練の区別。
- 5. RI廃棄物は、その放射能を減衰させるための管理や、専用の廃棄物処理施設への委託が求められる。オートクレーブ滅菌は感染性廃棄物の処理方法であり、放射能を減らす効果はないため、RI廃棄物に対しては不適切である。正しくは:RI廃棄物は、放射能レベルに応じた適切な方法で管理・減衰させ、許可を得た業者に委託して処理する。選びやすい理由:医療現場で一般的な感染性廃棄物の処理方法であるため、廃棄物処理全般に適用されると誤解しやすい。混同注意:感染性廃棄物の処理方法と、放射性廃棄物の処理方法の区別。
国試ポイント
放射性同位元素の適正な管理・記録義務と、基本的な放射線防護の原則を理解する。
混同注意
放射性同位元素の管理は、一般的な医療廃棄物の管理とは異なり、放射線障害防止法に基づく厳格な規制と記録が求められる点を区別する必要がある。
次に同じ論点が出たら
放射性同位元素の取り扱いに関する問題が出た場合は、管理記録の義務、防護の基本原則、および廃棄物の適切な処理方法に着目して判断する。
関連知識
放射性同位元素を取り扱う際には、外部被ばく低減のための3原則(時間、距離、遮蔽)や、内部被ばく防止のための汚染管理(手袋、換気、飲食禁止)も重要である。