渡辺の鍍銀法の染色標本(別冊No. 8)を別に示す。臓器はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
下図の組織標本は渡辺の鍍銀法で染色されており、黒く染まった細網線維が観察されます。肝臓では、細網線維は肝細胞索(肝細胞が列状に並んだ構造)を支持し、ディッセ腔(類洞と肝細胞の間のスペース)周囲に豊富に存在します。画像では、この特徴的な肝細胞索を取り囲む規則正しい網目状の構造が明瞭に示されており、肝臓の組織像と完全に一致します。
選択肢ごとの解説
- 1. 肺の細網線維は血管周囲や気管支周囲に比較的まばらに分布しますが、画像のような肝臓の細網線維のパターンとは異なります。正しくは:肝臓の細網線維の特徴(ディッセ腔周囲、肝細胞索を支持)を理解することが重要ですsembles.選びやすい理由:臓器によって細網線維の分布が異なるため、他の臓器も候補として考えられるかもしれませんが、特定のパターンが臓器識別の鍵となります。混同注意:他の臓器の細網線維の分布パターン。
- 2. 正解。画像は渡辺の鍍銀法で黒く染色された細網線維を示しており、肝細胞索を取り囲むように、またディッセ腔を形成するように規則正しく分布しているのが特徴的です。これは肝臓の構造と鍍銀法による細網線維の染色パターンと一致します。選びやすい理由:鍍銀法で細網線維がよく染色される臓器は他にもありますが、肝細胞索とディッセ腔を支持する特徴的な網目構造は肝臓に特有です。混同注意:他の細網線維に富む臓器、例えばリンパ節や脾臓。
- 3. 腎臓の細網線維は主に糸球体基底膜や尿細管周囲の間質に存在しますが、画像のような肝細胞索を取り囲む規則的なパターンではありません。正しくは:腎臓の細網線維は特に糸球体の支持組織として機能し、そのパターンは肝臓とは大きく異なります。選びやすい理由:細網線維が臓器の支持組織として重要であるという共通点があるため、選択肢として考えられるかもしれません。混同注意:他の支持組織が発達した臓器。
- 4. 大腸の細網線維は粘膜固有層や筋層に存在しますが、画像のような肝細胞索に沿った特徴的な構造は認められません。鍍銀染色では線維芽細胞や平滑筋細胞周囲の細網線維が染色されますが、そのパターンは肝臓とは異なります。正しくは:消化管の細網線維は腺構造の支持や血管周囲に分布し、肝臓のような均一な網目構造とは異なります。選びやすい理由:上皮組織を持つ臓器として共通点はあるかもしれませんが、結合組織の構造は全く異なります。混同注意:上皮性臓器の結合組織のパターン。
- 5. リンパ節は細網線維に富み、リンパ球を支持する密な網目構造を形成しますが、画像で示されるような肝細胞索を取り囲む規則的なパターンや、ディッセ腔のような構造は見られません。リンパ節の細網線維はリンパ洞やリンパ濾胞の支持が主です。正しくは:リンパ節の細網線維はリンパ組織の支持が主な役割であり、その分布パターンは肝臓のそれとは明確に区別されます。選びやすい理由:リンパ節は細網線維に非常に富んでいるため、鍍銀染色で強く染まることから誤って選ばれやすい選択肢です。混同注意:細網線維が豊富に存在する他の臓器、特に脾臓や骨髄。
国試ポイント
鍍銀染色標本の画像から、細網線維の分布パターンを基に臓器を識別する能力が問われています。特に、肝臓の細網線維が肝細胞索を支持し、ディッセ腔周囲に特徴的な網目構造を形成している点を理解しているかが重要です。
混同注意
リンパ節や脾臓など、細網線維が豊富に存在する他の臓器の鍍銀染色像と混同しやすいです。それぞれの臓器における細網線維の役割と独特の分布パターンを正確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の画像問題が出題された場合、まず染色法を特定し(今回は渡辺の鍍銀法)、その染色法で何が染まるのか(細網線維)を理解します。次に、画像内の染色のパターンが臓器のどの構造と関連しているか(例:肝細胞索、リンパ濾胞、糸球体など)を詳細に観察し、各臓器の組織学的特徴と照らし合わせて判断します。
関連知識
鍍銀染色は、コラーゲン線維III型を主成分とする細網線維(レチクリン線維)を黒色に染める特殊染色法です。細網線維は臓器の支持組織として広範に分布しますが、臓器ごとにその分布パターンは特徴的です。肝臓では肝細胞の配列を保ち、リンパ節ではリンパ球を支持します。この他、PAS染色で染まる基底膜などとの鑑別も重要です。