アルドステロンの作用はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
アルドステロンは副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイドであり、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の一部として機能します。主な作用は、腎臓の遠位尿細管や集合管において、ナトリウムイオンの再吸収を促進し、同時にカリウムイオンおよび水素イオンの排泄を促進することです。これにより、体内の水分保持と血圧の調節に重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. アルドステロンは骨形成には直接関与しません。骨形成は主に成長ホルモン、甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン、ビタミンDなどが影響します。正しくは:アルドステロンの主な作用は、体内の電解質バランスと血圧の調節です。選びやすい理由:ホルモンであるため、他のホルモンと作用を混同する可能性がある。混同注意:成長ホルモンや甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモンなどの作用と混同する可能性があります。
- 2. アルドステロンは脂質合成には直接関与しません。脂質合成はインスリンなどのホルモンや栄養状態によって調節されます。正しくは:アルドステロンの主な作用は、腎臓でのナトリウムとカリウムのバランス調節です。選びやすい理由:代謝に関連する作用と誤解する可能性がある。混同注意:インスリンなどの代謝を促進するホルモンの作用と混同する可能性があります。
- 3. 正解。アルドステロンは副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイドで、腎臓の集合管や遠位尿細管に作用し、ナトリウムイオンの再吸収を促進し、同時にカリウムイオンと水素イオンの排泄を促進します。これにより体液量と血圧を維持します。
- 4. アルドステロンは血糖値の低下作用はありません。血糖値の低下作用があるのはインスリンです。コルチゾールなどの糖質コルチコイドはむしろ血糖値を上昇させる作用があります。正しくは:アルドステロンはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の一部として、血圧と体液量の調節を行います。選びやすい理由:ホルモンであるため、血糖調節に関わるホルモンと混同する可能性がある。混同注意:インスリンの作用と混同する可能性があります。また、糖質コルチコイド(コルチゾール)と混同して、その逆の作用と誤解することもあります。
- 5. アルドステロンは心拍数に直接影響を与える主要なホルモンではありません。心拍数の調節は主に交感神経系、副交感神経系、およびアドレナリンなどのカテコールアミンによって行われます。正しくは:アルドステロンは、主に血圧と体液量のバランスを調整するホルモンです。選びやすい理由:血圧上昇作用があるため、心拍数にも影響すると誤解する可能性がある。混同注意:カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)などの心拍数を直接増加させるホルモンや神経伝達物質と混同する可能性があります。
国試ポイント
アルドステロンの主要な生理作用、特に電解質バランスと体液量・血圧調節における役割を理解しているか。他のホルモン(インスリン、成長ホルモン、カテコールアミンなど)の作用と混同せず、それぞれの特異性を区別できるか。
混同注意
インスリン、コルチゾール、ADH(抗利尿ホルモン)、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)。特にADHは水の再吸収に関わるため、電解質と水のバランスの理解が重要。
次に同じ論点が出たら
今後、アルドステロン関連の問題が出た場合、RAASの各段階とその調節因子、そしてアルドステロン過剰/欠乏時の臨床症状を問われる可能性がある。また、ANPやADHとの比較問題も考えられる。
関連知識
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系 (RAAS) の全体像、腎臓の尿細管における電解質輸送のメカニズム、低カリウム血症や高血圧症とアルドステロンの関連性(原発性アルドステロン症など)。