体性感覚の伝導路を含むのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
視床は、嗅覚を除くすべての感覚情報が大脳皮質へ到達する前に中継される重要な核群です。体性感覚伝導路においても、脊髄視床路や内側毛帯路からの情報は視床のVPL核やVPM核で中継され、大脳皮質感覚野へと伝わります。
選択肢ごとの解説
- 1. 脊髄神経の前根は、脊髄から出ていく運動神経線維が通る部分です。感覚情報ではなく、随意運動の指令を筋肉に伝える役割を担っています。正しくは:後根(脊髄神経の後根)は感覚神経線維が通るため、体性感覚伝導路の初期段階に関連します。選びやすい理由:脊髄の一部であり、神経伝導路に関わるため、感覚路と誤解する可能性があります。混同注意:脊髄神経の感覚神経路(後根、後角)と運動神経路(前根、前角)の機能的な違い。
- 2. 錐体路は、大脳皮質から脳幹や脊髄へと下行し、随意運動の指令を伝える主要な運動伝導路です。感覚情報の上行路ではありません。正しくは:体性感覚伝導路の主要な上行路には、内側毛帯路(後索・内側毛帯系)や脊髄視床路があります。選びやすい理由:脳と脊髄を結ぶ主要な神経路であるため、感覚にも関係すると錯覚する可能性があります。混同注意:運動伝導路(下行路)と感覚伝導路(上行路)の機能と方向性。
- 3. 外側毛帯は、聴覚情報を脳幹から視床の内側膝状体へ伝える聴覚伝導路の一部です。体性感覚伝導路には含まれません。正しくは:体性感覚伝導路の一部は「内側毛帯」であり、触覚や固有受容覚などの情報を伝えます。選びやすい理由:「毛帯」という名称から、感覚伝導路の一部である「内側毛帯」と混同しやすいです。混同注意:内側毛帯(体性感覚)と外側毛帯(聴覚)の機能と位置。
- 4. 外側膝状体は、視覚情報を中継する視床の核であり、視覚伝導路の一部を構成します。体性感覚伝導路には関与しません。正しくは:体性感覚の最終中継核は視床の腹側後外側核(VPL)や腹側後内側核(VPM)です。選びやすい理由:視床の一部であり、感覚の中継点であるという点で、他の感覚と混同する可能性があります。混同注意:外側膝状体(視覚)、内側膝状体(聴覚)、および体性感覚の視床中継核(VPL/VPM)の区別。
- 5. 正解。視床は、嗅覚を除く全ての感覚情報が大脳皮質へ伝達される前に最終的に中継される重要な部位です。体性感覚伝導路(脊髄視床路、内側毛帯路など)からの情報も、視床の特定の核(VPL、VPMなど)を介して大脳皮質へ送られます。
国試ポイント
神経伝導路、特に体性感覚伝導路の主要な経路、中継核、関連構造に関する基本的な知識が問われています。運動伝導路や他の特殊感覚伝導路との区別を正確に理解していることが重要です。
混同注意
内側毛帯(体性感覚)と外側毛帯(聴覚)、外側膝状体(視覚)と内側膝状体(聴覚)の混同。また、運動伝導路(錐体路など)と感覚伝導路、脊髄神経の前根(運動)と後根(感覚)の機能的な違い。
次に同じ論点が出たら
各感覚伝導路(視覚、聴覚、平衡感覚、嗅覚、味覚)の主要な経路、中継核、最終皮質野を正確に理解しているか。また、運動伝導路(錐体路、錐体外路)の主要な経路と機能の区別ができているか。
関連知識
体性感覚伝導路には大きく分けて「後索・内側毛帯路(触覚、圧覚、振動覚、固有受容覚)」と「脊髄視床路(痛覚、温覚、粗大な触覚)」があり、それぞれ異なる情報を伝えますが、最終的には視床で中継されます。視床は、その中継機能により「感覚の中継所」とも呼ばれます。