臨床検査技師が単独で行うことができないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
気道過敏性試験は、気管支収縮薬(メサコリンなど)を吸入させ、気道の反応性を評価する検査です。薬剤の吸入量を段階的に増量し、呼吸機能の変化を評価するため、医師の立ち会いのもとで、副作用(重篤な気管支収縮発作など)に即座に対応できる体制が必須であるため、臨床検査技師単独での実施は認められていません。
選択肢ごとの解説
- 1. 基準嗅覚検査は、におい物質を用いて嗅覚閾値などを測定する検査であり、患者への侵襲性は低く、臨床検査技師が単独で実施可能です。選びやすい理由:特殊な感覚器の検査であるため、専門性が高く、医師の関与が必要と思われがちです。混同注意:電気味覚検査など、感覚器の他の検査。しかし、薬剤負荷を伴わないため侵襲性は低い。
- 2. 気道抵抗測定は、呼吸の際の気道の抵抗を測定する検査であり、患者への侵襲性は低く、臨床検査技師が単独で実施可能です。選びやすい理由:気道過敏性試験と名称が似ており、混同しやすい可能性があります。混同注意:気道過敏性試験。気道抵抗測定は単なる物理的な測定であり、薬剤負荷を伴わない点が異なる。
- 3. 骨導聴力検査は、骨伝導を利用して聴力を測定する検査であり、患者への侵襲性は低く、臨床検査技師が単独で実施可能です。選びやすい理由:耳鼻咽喉科領域の専門的な検査であるため、医師の関与が必要と思われがちです。混同注意:聴力検査全般。しかし、特殊な薬剤使用や侵襲的処置を伴わないため、単独実施可能。
- 4. 電気味覚検査は、微弱な電流を舌に流して味覚閾値などを測定する検査であり、患者への侵襲性は低く、臨床検査技師が単独で実施可能です。選びやすい理由:電気刺激を用いるため、特別な医療行為と誤解されやすいです。混同注意:電気生理学的検査全般。しかし、診断目的の検査であり、治療や侵襲的な処置ではない。
- 5. 正解。気道過敏性試験は、気管支収縮薬を吸入させることで、重篤な気管支収縮発作を誘発するリスクがあるため、医師の立ち会いのもとでの実施が必須であり、臨床検査技師が単独で実施することはできません。正しくは:医師の指示・監督または立ち会いのもとで実施される。選びやすい理由:呼吸機能検査の一部と誤解し、単独で実施できると考えがちです。混同注意:スパイロメトリーなどの一般的な呼吸機能検査。気道過敏性試験は薬剤負荷を伴う点で大きく異なる。
国試ポイント
臨床検査技師が単独で実施できる検査と、医師の指示・監督下または医師の立ち会いが必要な検査の区別を覚えることが重要です。特に、患者への侵襲性が高く、重篤な副作用のリスクがある検査は医師の関与が必須となります。
混同注意
生理機能検査の中には、患者への負担が少ないものから、薬剤負荷や特殊な手技を伴うものまで多岐にわたります。侵襲性やリスクの程度が判断のポイントとなります。例えば、単なる呼吸機能検査と、薬剤負荷を伴う気道過敏性試験との違いを理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、その検査が患者にどの程度の侵襲性やリスクを伴うか、また薬剤の使用や特別な医療行為が含まれるかを判断基準とします。特に、アナフィラキシーショックや重篤な呼吸困難などの緊急対応が必要となりうる検査は、臨床検査技師単独での実施は不可能です。
関連知識
臨床検査技師等に関する法律において、臨床検査技師の業務範囲が定められています。採血や尿検査などの検体検査、心電図や脳波などの生理機能検査の大部分は単独で実施可能ですが、内視鏡検査時の生検採取や、気道過敏性試験、負荷心電図検査における薬剤投与など、患者に直接的な侵襲を伴う、あるいは急変のリそれのある検査は医師の指示・監督・立ち会いが必要です。