慢性閉塞性肺疾患の病態を示すのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、主に喫煙によって引き起こされる進行性の肺疾患であり、その主要な病態は「肺気腫」と「慢性気管支炎」です。肺気腫は肺胞の破壊と気腔の拡大を特徴とし、慢性気管支炎は気道の炎症と粘液過分泌による気流閉塞を特徴とします。この2つの病態が重複してCOPDを形成します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。肺気腫は、COPDの主要な病態の一つで、肺胞壁の破壊と末梢気道の拡大を特徴とします。
- 2. 肺腺癌は肺がんの一種であり、COPDはがんのリスク因子の一つではありますが、肺腺癌そのものがCOPDの病態を示すわけではありません。正しくは:肺腺癌は肺の悪性腫瘍であり、COPDの直接的な病態ではありません。選びやすい理由:COPD患者は喫煙歴があることが多く、肺がんのリスクが高いと知っている学生が、関連疾患として選んでしまう可能性があります。混同注意:COPDと肺がんの合併症や関連性が混同されることがあります。
- 3. 間質性肺炎は肺の間質に炎症と線維化が起こる疾患であり、COPDとは異なる病態です。正しくは:間質性肺炎は肺間質の病変であり、COPDの病態とは異なります。選びやすい理由:両者とも呼吸器疾患であり、症状の一部に共通点があるため、混同しやすいです。混同注意:COPDは気道・肺胞の病変が主ですが、間質性肺炎は肺胞と血管の間にある間質組織の病変です。
- 4. 正解。慢性気管支炎は、COPDの主要な病態の一つで、気道の炎症と過剰な粘液分泌により気流閉塞を引き起こします。
- 5. サルコイドーシスは全身性の肉芽腫性疾患であり、肺に病変を生じることはありますが、COPDの病態とは直接関係ありません。正しくは:サルコイドーシスは肉芽腫性炎症を特徴とする全身疾患であり、COPDとは異なる疾患です。選びやすい理由:サルコイドーシスも肺病変を伴うことがあり、呼吸器疾患として選択肢に入っているため、知識が曖昧な場合に選ばれる可能性があります。混同注意:複数の臓器に影響を与える可能性がある疾患として、COPDとは異なる病態でありながら、呼吸器疾患という共通点から混同されることがあります。
国試ポイント
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の定義と、それを構成する主要な2つの病態(肺気腫、慢性気管支炎)を正確に理解しているかを問う問題です。他の一般的な呼吸器疾患(肺がん、間質性肺炎、サルコイドーシス)との鑑別も求められます。
混同注意
COPDは肺の主要な疾患の一つであるため、他の様々な呼吸器疾患(肺癌、間質性肺炎、喘息など)との鑑別が重要です。特に、喘息は気流閉塞を特徴とする点では共通しますが、可逆性が高くアレルギーが関与する点でCOPDとは異なります。
次に同じ論点が出たら
COPD関連の次の問題では、診断基準におけるスパイロメトリーの結果、主な危険因子(喫煙以外の因子も含む)、症状、治療薬の種類と作用機序などが問われる可能性があります。また、急性増悪時の対応についても理解しておくべきです。
関連知識
COPDの診断基準(スパイロメトリーによる気流閉塞の確認)、主な原因(喫煙)、症状(労作時呼吸困難、慢性咳嗽、喀痰)、治療(禁煙、気管支拡張薬、呼吸リハビリテーション)、合併症(肺高血圧症、心不全、骨粗鬆症など)も関連知識として重要です。