細胞内液に含まれるイオン[mEq/L]で最も多いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
細胞内液の電解質の知識が問われています。細胞内液で最も多く存在する陰イオンはリン酸イオン(HPO₄²⁻、H₂PO₄⁻)です。これらはATPやADP、核酸、リン脂質などの重要な生体分子の構成成分として高濃度で存在しています。Cl⁻とHCO₃⁻は細胞外液に多く存在し、Mg²⁺とNa⁺は陽イオンです。Na⁺は細胞外液の主要な陽イオン、K⁺は細胞内液の主要な陽イオンです。
選択肢ごとの解説
- 1. 塩化物イオンは細胞外液に最も多く存在する陰イオンであり、細胞内液では低濃度です。正しくは:細胞内液ではリン酸イオンが最も多い陰イオンです。Cl⁻は細胞外液に最も多く存在します。選びやすい理由:ナトリウムイオン(Na⁺)と塩化物イオン(Cl⁻)はセットで考えやすく、細胞外液の主要イオンと混同しやすいため。混同注意:細胞外液の主要な陰イオン
- 2. 炭酸水素イオンは酸塩基平衡の緩衝系として重要ですが、細胞内液中で最も高濃度な陰イオンではありません。細胞外液ではCl⁻に次いで多く存在します。正しくは:細胞内液で最も高濃度な陰イオンはリン酸イオンです。HCO₃⁻は酸塩基平衡に関与し、細胞外液に比較的多く存在します。選びやすい理由:酸塩基平衡の重要なイオンとして認識されているため、量が多いと思われがちです。混同注意:酸塩基平衡に関わるイオン
- 3. 正解。リン酸イオン(主にHPO₄²⁻やH₂PO₄⁻の形で)は、細胞内液中でATP、ADP、クレアチンリン酸、核酸、リン脂質などの構成成分として非常に高濃度に存在します。特に、ATPやADPのリン酸部分が主要な形態です。
- 4. マグネシウムイオンは細胞内液に多く存在する陽イオンですが、問題は陰イオンについて尋ねています。また、その濃度はリン酸イオンほど高くありません。正しくは:マグネシウムイオンは細胞内液に比較的多く存在する陽イオンですが、問題は陰イオンを尋ねています。最も多い陰イオンはリン酸イオンです。選びやすい理由:細胞内液に多く存在するイオンという点で共通しており、陽イオンと陰イオンの区別を見落としやすいです。混同注意:細胞内液の主要な陽イオン
- 5. ナトリウムイオンは細胞外液に最も多く存在する陽イオンであり、細胞内液では低濃度です。また、問題は陰イオンについて尋ねています。正しくは:ナトリウムイオンは細胞外液に最も多く存在する陽イオンです。細胞内液ではリン酸イオンが最も多い陰イオンです。選びやすい理由:体内の主要な電解質であるため、どこにでも多いと錯覚しやすいです。また、陽イオンと陰イオンの区別を見落としやすいです。混同注意:細胞外液の主要な陽イオン
国試ポイント
体液の電解質組成(細胞内液と細胞外液の主要な陽イオン・陰イオンの種類とその濃度勾配)に関する基本的な知識が問われる問題です。特に、陰イオンでは細胞外液のCl⁻、細胞内液のリン酸イオンが重要です。陽イオンでは細胞外液のNa⁺、細胞内液のK⁺、そしてMg²⁺がよく問われます。
混同注意
細胞内液と細胞外液の主要な電解質の種類、および陽イオンと陰イオンの区別を混同しやすいです。特に、Na⁺/K⁺、Cl⁻/リン酸のペアで覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、細胞内液と細胞外液の主要な陽イオン(Na⁺、K⁺、Mg²⁺)とその濃度、および主要な陰イオン(Cl⁻、HCO₃⁻、リン酸イオン、タンパク質)とその濃度を正確に区別して解答できるかがポイントとなります。特に、濃度が最も高いイオンは何か、という問いに対応できるように各イオンの相対的な量を把握しておく必要があります。
関連知識
体液の恒常性維持、浸透圧の調整、神経伝達、筋収縮など、電解質は生体の様々な機能に深く関与しています。Na⁺-K⁺ポンプによる濃度勾配の維持、酸塩基平衡におけるHCO₃⁻の役割なども関連知識として重要です。