フローボリューム曲線から得られる指標はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
フローボリューム曲線は、最大吸気位から最大努力で呼出する際の呼気流量(縦軸)と、その時の肺容積または呼出量(横軸)の関係を示したものです。この曲線から、最大努力で呼出できる空気の総量である努力肺活量(FVC)と、最大呼気時の流量であるピークフロー(PEF)を直接読み取ることができます。秒率、残気量、全肺気量は、それぞれ計算や他の測定法を必要とするため、フローボリューム曲線から直接得られる指標ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 秒率は1秒量(FEV1)を努力肺活量(FVC)で割った比率で、フローボリューム曲線から直接得られる指標ではありません。曲線からFVCとFEV1を算出し、その後に計算で求めます。正しくは:秒率は計算によって求められる指標である。選びやすい理由:呼吸機能検査でよく用いられる指標であり、フローボリューム曲線と関連が深いため、直接得られると誤解しやすい。混同注意:努力肺活量や1秒量といった、フローボリューム曲線から得られる個別の値とは区別する。
- 2. 残気量は、最大呼出後も肺に残る空気の量であり、フローボリューム曲線では直接測定できません。これはヘリウム希釈法や体プレチスモグラフ法などで測定されます。正しくは:残気量はフローボリューム曲線では直接測定できない。選びやすい理由:肺気量分画の一つであり、呼吸機能検査全体で重要な指標であるため。混同注意:肺活量や努力肺活量とは異なり、フローボリューム曲線は最大呼出時の気流と容積の変化を示すため、呼出後に残る空気の量自体は示さない。
- 3. 全肺気量は、最大吸気時に肺に収容される最大の空気量であり、残気量と同様にフローボリューム曲線からは直接得られません。残気量と肺活量の合計として計算されるため、残気量が測定できない以上、全肺気量も直接は分かりません。正しくは:全肺気量はフローボリューム曲線では直接測定できない。選びやすい理由:肺気量分画の重要な指標であり、努力肺活量と混同しやすい。混同注意:努力肺活量(FVC)は曲線から得られるが、全肺気量(TLC)は残気量を含まないため直接は得られない。
- 4. 正解。努力肺活量(FVC)は、最大吸気位から最大努力で呼出できる空気の総量であり、フローボリューム曲線において、呼出曲線が開始されてから終了するまでの容積変化として直接読み取ることができます。正しくは:この選択肢は正しい。
- 5. 正解。ピークフロー(PEF)は、最大努力呼出時に達する最大呼気流量のことであり、フローボリューム曲線において呼出曲線の最も高い点(縦軸の最大値)として直接読み取ることができます。正しくは:この選択肢は正しい。
国試ポイント
フローボリューム曲線から直接読み取れる指標と、他の測定法や計算によって得られる指標との区別を問う。呼吸機能検査の基本的なグラフとその解釈に関する知識が求められる。
混同注意
肺気量分画の様々な指標(肺活量、残気量、全肺気量など)や、フローボリューム曲線からさらに計算される指標(秒率、努力中間呼気流量など)との混同。
次に同じ論点が出たら
フローボリューム曲線の病態別波形(閉塞性換気障害、拘束性換気障害など)の特徴や、各指標の異常値が示す病態について問われる可能性が高い。
関連知識
フローボリューム曲線の特徴(正常波形、閉塞性障害、拘束性障害の波形)、スパイロメトリーの主な検査項目とその意義、その他の肺気量測定法(ヘリウム希釈法、体プレチスモグラフ法)。