膵癌で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
膵臓がんは、初期症状が乏しく、腫瘍が進行するまで自覚症状が現れにくいことが特徴です。また、膵臓が体の深部に位置し、周囲を他の臓器に囲まれているため、触診による発見も困難です。これらの理由から、診断時にはすでに進行がんとなっているケースが多く、早期発見は極めて困難とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 膵臓がんの予後は一般的に非常に不良です。正しくは:膵臓がんの予後は非常に不良であることが一般的です。選びやすい理由:がんの種類によっては早期発見・治療で予後が改善されるものもあるため、ポジティブな選択肢に惑わされる可能性があります。混同注意:他の比較的予後良好な消化器がん(例:早期胃がんなど)と混同する可能性があります。
- 2. 正解。膵臓がんは、初期には特異的な症状がほとんどなく、また膵臓が体の深部に位置するため、画像診断でも発見が遅れることが多いです。このため、診断時にはすでに進行しているケースが大半で、早期発見が極めて難しいがんとされています。
- 3. 膵臓がんは男性にやや多く発生する傾向があります。正しくは:主に男性に多く見られます。選びやすい理由:性差はがんの種類によって異なるため、記憶が曖昧だと間違った選択をする可能性があります。混同注意:甲状腺がんや乳がんなど、女性に多いがん種と混同する可能性があります。
- 4. 膵臓がんの約90%以上は膵管上皮細胞由来の腺癌(膵管腺癌)であり、内分泌細胞由来の腫瘍は比較的稀です。正しくは:多くは膵管上皮細胞から発生します。選びやすい理由:膵臓には内分泌機能(インスリンなど)があるため、内分泌細胞由来という言葉がもっともらしく聞こえることがあります。混同注意:膵内分泌腫瘍(NET)と、一般的な膵臓がん(膵管腺癌)を混同する可能性があります。
- 5. 膵臓がんの転移は肝臓への血行性転移が最も多く、次いで腹膜播種や肺転移が一般的です。骨転移もみられますが、最も多いわけではありません。正しくは:肝臓への血行性転移が最も多い特徴があります。選びやすい理由:血行性転移は多くのがんで見られる現象であり、特定の臓器への転移が多いという知識があやふやだと、この選択肢を選んでしまう可能性があります。混同注意:前立腺がんや乳がんなど、骨転移が比較的多い他のがん種と混同する可能性があります。
国試ポイント
膵臓がんの臨床的特徴(特に予後、疫学、病理組織型、転移経路など)に関する基本的な知識が問われています。特に早期発見の難しさとその背景にある解剖学的・病理学的特徴は頻出の論点です。
混同注意
他の消化器がん(胃がん、大腸がんなど)や、他の悪性腫瘍一般の特性と混同しやすいです。特に、がんの予後や転移経路は、がん種によって異なるため注意が必要です。また、膵臓の機能(外分泌・内分泌)と腫瘍の由来(膵管上皮・内分泌細胞)を混同することもあります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、膵臓がんの早期発見の難しさに加えて、その主な組織型、主要な転移臓器、特異的な腫瘍マーカー、そして一般的な予後について知識が問われる可能性が高いです。
関連知識
膵臓がんの主な組織型(膵管腺癌)、危険因子(喫煙、慢性膵炎、糖尿病)、主な症状(黄疸、背部痛、体重減少)、主要な転移経路(肝臓、リンパ節、腹膜)、診断方法(CT、MRI、US、ERCP、EUS、腫瘍マーカーCA19-9)、治療法(外科手術、化学療法、放射線療法)。