萎縮するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
胸腺は、T細胞の成熟を担う重要な免疫器官ですが、思春期を過ぎるとその機能は徐々に低下し、脂肪組織による置換が進行します。この過程は「胸腺の退縮」と呼ばれ、生理的な萎縮の一例です。
選択肢ごとの解説
- 1. 授乳期の乳腺は、乳汁を産生・分泌するために生理的に増大(肥大・過形成)します。萎縮する時期ではありません。正しくは:授乳終了後の乳腺選びやすい理由:乳腺のサイズの変動は多くの人にとってなじみがあるため、萎縮も選択肢になりやすいかもしれません。混同注意:授乳後の退縮と混同する可能性がありますが、授乳期は機能が亢進している時期です。
- 2. 高齢者の前立腺は、男性ホルモンの影響などにより、生理的に肥大することが一般的です(前立腺肥大症)。萎縮は通常起こりません。正しくは:去勢手術後の前立腺選びやすい理由:加齢に伴う変化として、萎縮を連想する人もいるかもしれませんが、前立腺の場合は肥大が特徴です。混同注意:加齢による他の臓器の萎縮と混同しやすいです。前立腺はむしろ肥大します。
- 3. 正解。胸腺は免疫系の主要な器官ですが、思春期を過ぎると機能が低下し、脂肪組織への置換が進み、生理的に萎縮します(胸腺の退縮)。選びやすい理由:多くの人は胸腺の機能が幼少期にピークを迎えることを知っているため、その後の変化を推測しやすいです。混同注意:他の内分泌器官の生理的変化と混同する可能性は低いですが、病的な萎縮と区別する必要があります。
- 4. 片方の腎臓が摘出された場合、残された腎臓は代償性肥大を起こし、機能低下を防ごうとします。萎縮するわけではありません。正しくは:慢性腎不全末期の腎臓(病的萎縮)選びやすい理由:残された臓器が負担増により疲弊し、萎縮すると誤解するかもしれませんが、これは代償性肥大が起こる典型例です。混同注意:『機能が失われた部分の萎縮』と混同しやすいですが、残存腎は機能を補うために肥大します。
- 5. スポーツ選手、特に持久力系競技の選手では、心臓が環境に適応し、心筋が肥大することが知られています(スポーツ心臓)。萎縮ではありません。正しくは:長期臥床による心臓(病的萎縮)選びやすい理由:健康な状態での変化と萎縮を結びつけるのは不自然ですが、心臓の異常な変化と誤解する可能性があります。混同注意:病的肥大(心不全など)と混同しやすいですが、スポーツ心臓は生理的な適応によるものです。
国試ポイント
臓器の生理的変化(肥大、過形成、萎縮)に関する知識が問われています。特に、加齢や特定の生理的状態に伴う正常な変化を理解しているかがポイントです。病的な変化との区別も重要になります。
混同注意
生理的な肥大(授乳期の乳腺、スポーツ心臓、代償性肥大)と生理的な萎縮、また病的な萎縮(例えば、神経支配の喪失による筋萎縮)が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各選択肢が『生理的変化か病的変化か』、『肥大・過形成か萎縮か』を判断する基準を持つことが重要です。特に、加齢に伴う生理的変化に注目してください。
関連知識
肥大、過形成、萎縮、化生、異形成、適応、代謝性変化、加齢に伴う臓器変化、内分泌器官の機能と形態変化。