200 mL、20℃の水を700 Wの電子レンジで1分間加熱した。加えられたエネルギーがすべて水の加熱に使われたとき、水のおよその温度[℃]はどれか。ただし、水の比熱は4,200 J/(kg・℃)とする。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
この問題は、電子レンジが供給するエネルギーが水の加熱に全て使われたと仮定した場合の最終温度を求めるものです。まず、電力(W)と時間(s)から総エネルギー量(J)を計算します。次に、そのエネルギーが水の温度上昇にどれだけ寄与したかを、水の質量、比熱、温度変化の関係式を用いて算出します。最後に、初期温度にその温度上昇分を加えることで最終温度を求めます。計算過程:1. 総エネルギー量 E = 700 W × 60 s = 42,000 J。2. 水の質量 m = 200 mL = 0.2 kg。3. 温度変化 ΔT = E / (m × 比熱) = 42,000 J / (0.2 kg × 4,200 J/(kg・℃)) = 42,000 J / 840 J/℃ = 50 ℃。4. 最終温度 = 初期温度 + ΔT = 20 ℃ + 50 ℃ = 70 ℃。
選択肢ごとの解説
- 1. この選択肢は、計算結果が示す正しい温度変化よりも低い値です。700Wのエネルギーが1分間加わった場合の温度上昇を過小評価しています。正しくは:計算を正確に行い、正しい温度上昇を反映させる必要があります。選びやすい理由:もし計算ミスでエネルギーが少なく見積もられた場合、この値になる可能性も考えられます。混同注意:初期温度と温度上昇を混同した場合、または比熱や電力の単位換算に誤りがあった場合に選択される可能性があります。
- 2. この選択肢も、正確な計算結果よりも低い値です。与えられたエネルギーと水の量から計算される温度上昇を考慮すると、この温度にはなりません。正しくは:エネルギー、質量、比熱、温度変化の関係式を用いて再計算してください。選びやすい理由:ある程度の温度上昇があることは示唆していますが、正確な計算からはずれています。混同注意:計算途中で端数を切り捨てたり、計算式の適用を誤ったりした場合に、この値にたどり着く可能性があります。
- 3. この選択肢は、計算された最終温度に比べてまだ低い値です。700 Wの電子レンジで1分間加熱された水の温度上昇としては不十分です。正しくは:物理の基本法則である熱量計算(Q=mcΔT)と電力の定義(P=Q/t)を正しく適用してください。選びやすい理由:温度が上昇していることは示唆していますが、正確な計算による結果ではありません。混同注意:水の質量を誤って認識したり、時間単位の変換を忘れたりした場合に、この選択肢を選んでしまう可能性があります。
- 4. 正解。まず、電子レンジが1分間(60秒)で供給する総エネルギー量を計算します。電力(P)はエネルギー(E)を時間(t)で割ったものなので、E = P × t = 700 W × 60 s = 42,000 Jとなります。次に、水200 mLは質量200 g (0.2 kg)に相当します。水の温度上昇(ΔT)は、熱量(Q) = 質量(m) × 比熱(c) × ΔT の式から求められます。ΔT = Q / (m × c) = 42,000 J / (0.2 kg × 4,200 J/(kg・℃)) = 42,000 J / 840 J/℃ = 50 ℃となります。最後に、初期温度20 ℃に温度上昇50 ℃を加えると、最終温度は 20 ℃ + 50 ℃ = 70 ℃ となります。したがって、70℃が正しいおおよその温度です。正しくは:計算過程は上記の説明の通りです。選びやすい理由:他の選択肢は計算ミスや誤解を誘発する可能性があります。混同注意:エネルギー、質量、比熱、温度変化の各要素を正確に理解し、適切な単位で計算できなければ、この正答にたどり着くことは困難です。
- 5. この選択肢は、計算結果よりも高い値です。水の比熱、質量、電子レンジの電力と加熱時間から計算される温度上昇よりも、さらに温度が上昇したと仮定した場合の値です。正しくは:計算を丁寧に確認し、各数値の代入や単位換算に間違いがないか再確認してください。選びやすい理由:計算ミスでエネルギーを過大評価した場合、あるいは水の質量を少なく見積もった場合にこの値になるかもしれません。混同注意:比熱の値を誤って記憶していたり、計算式の適用順序を間違えたりした場合に、この選択肢を選んでしまう可能性があります。
国試ポイント
電力とエネルギーの関係(E=Pt)、熱量と温度変化の関係(Q=mcΔT)を正確に理解し、水の比熱、質量、初期温度などの物理量を適切に用いて計算する能力が問われています。特に、単位の換算(分→秒、mL→kg)を正確に行うことが重要です。
混同注意
水の質量をgのままで計算してしまったり、加熱時間を分で計算してしまったりすると、大幅な計算ミスにつながります。また、最終温度を求める際に初期温度を足し忘れることもよくある間違いです。
次に同じ論点が出たら
同様の計算問題では、与えられた情報(電力、時間、質量、比熱、初期温度)を正確に把握し、適切な物理法則を適用できるかを確認する必要があります。
関連知識
熱量計の原理、比熱の定義、熱力学第一法則、エネルギー保存の法則。電子レンジの加熱原理についても理解があると、より深い学習につながります。