ミクロトームで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
選択肢3が正しいのは、クリオスタットが凍結組織の薄切に用いられる装置であり、その中核に回転式(ミノー型)ミクロトームが組み込まれているためです。選択肢4が正しいのは、ミノー型ミクロトームにおける適切な薄切には、組織が刃の背面と擦れるのを防ぐために、2°~10°程度の逃げ角が必要不可欠だからです。この角度設定により、組織の質の高い切片が得られます。
選択肢ごとの解説
- 1. ミクロトームの刃角は通常15°~25°です。2°は逃げ角の範囲に近い値です。正しくは:刃先の角度(刃角)は通常15°~25°に設定されます。選びやすい理由:2°という数字が、逃げ角などの他の角度設定で用いられるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:刃角と逃げ角
- 2. ユング型(滑走式)ミクロトームを含む一般的なミクロトームの逃げ角は2°~10°が適切です。90°では組織を適切に切削できません。正しくは:ユング型ミクロトームの逃げ角は2°~10°です。選びやすい理由:極端な角度を示すことで、知識の曖昧さを誘う可能性があります。混同注意:正しい逃げ角の範囲
- 3. 正解。クリオスタットは、凍結切片を作製するための装置で、その内部にはミノー型(回転式)ミクロトームが組み込まれています。ミノー型ミクロトームは、日常の病理検査で最も広く使用されているタイプです。
- 4. 正解。ミノー型(回転式)ミクロトームを含む多くのミクロトームで、薄切に適切な逃げ角は2°~10°の範囲です。この角度は、組織が刃の背面と擦れて押しつぶされるのを防ぎ、良好な薄切を可能にします。
- 5. クロスローラーベアリング方式は、ミクロトームの精度の高い垂直運動を可能にするために用いられる機構で、特に回転式ミクロトームで多く採用されています。滑走式ミクロトームでは、刃が水平方向に移動するため、この方式はあまり用いられません。正しくは:クロスローラーベアリング方式を採用しているミクロトームは、主に回転式です。選びやすい理由:ミクロトームの種類と内部機構に関する知識の混同を狙っています。混同注意:ミクロトームの種類とベアリング方式の関係
国試ポイント
ミクロトームの種類(回転式、滑走式、凍結式など)とその特徴、および薄切における刃の角度設定(刃角、逃げ角)に関する基本的な知識が問われています。特に、各タイプのミクロトームがどのような組織の薄切に適しているか、また適切な薄切片を得るための技術的側面が重要です。
混同注意
ミクロトームの各タイプの名称と特徴、刃角と逃げ角の定義と適切な数値範囲、そして各角度が薄切に与える影響を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回出題される場合、各ミクロトームの具体的な用途、特定の組織(例:骨、脂肪、神経)に対する適切な薄切方法、または薄切時のトラブル(例:縞模様、切れ不良)とその原因と対策について問われる可能性があります。
関連知識
ミクロトームの歴史的発展(ユング型、ミノー型)、クリオスタットの原理と用途、ガラスナイフと鋼鉄ナイフ(またはディスポーザブル刃)の使い分け、超薄切片作製に用いるウルトラミクロトームの知識なども関連します。