Down症候群について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Down症候群の患者さんには、低身長、扁平な顔貌、つり上がった目、耳介の奇形、そして短頭などの特徴的な身体所見がみられます。短頭は、頭蓋骨の成長異常によって頭の前後径が短く、左右径が長くなる状態を指し、Down症候群の典型的な顔貌の一部です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Down症候群の患者さんには、特徴的な顔貌の一部として短頭が見られます。これは、頭蓋骨の発育異常によるものです。
- 2. Down症候群は、性染色体ではなく常染色体の異常、具体的には21番染色体のトリソミー(3本あること)が主な原因です。正しくは:Down症候群は、常染色体である21番染色体の異常(トリソミー)によって引き起こされます。選びやすい理由:染色体異常という点で合っているように見えますが、性染色体か常染色体かという違いがあります。混同注意:Turner症候群(Xモノソミー)やKlinefelter症候群(XXY)のような性染色体異常症と混同しやすいです。
- 3. Down症候群の最も一般的な原因は21番染色体のトリソミーであり、これにより染色体総数は46本から47本になります(46+1=47)。45本はモノソミーの場合など、染色体数が減少した状態を示します。正しくは:Down症候群の一般的なタイプでは、染色体の総数は47本になります。選びやすい理由:染色体数に異常があるという点は正しいですが、具体的に何本になるかという点で誤っています。混同注意:Turner症候群(45, X)など、染色体数が45本になる疾患と混同しやすいです。
- 4. Down症候群の患者さんのほぼ全てに、程度の差はあれ精神発達遅滞が見られます。これは疾患の主要な特徴の一つです。正しくは:Down症候群の患者さんには、程度の差はあれ精神発達遅滞がほぼ必発します。選びやすい理由:重度の発達遅滞ではないケースもあるため、「ほとんど見られない」と誤解する可能性があります。混同注意:発達遅滞を伴わない、あるいは軽微な他の疾患と混同しやすいです。
- 5. Down症候群の発生頻度は、母親の高齢化に伴い変動しますが、一般的には約1,000人に1人程度の頻度とされています。1万人に1人では過小評価です。正しくは:Down症候群の発生頻度は、おおよそ出生1,000人に1人程度です(母親の年齢による変動あり)。選びやすい理由:非常に稀な疾患ではないため、頻度がおおよそ合っているように感じられるかもしれませんが、具体的な数値が異なります。混同注意:他のより稀な遺伝性疾患の発生頻度と混同しやすいです。
国試ポイント
Down症候群の基本的な病態(常染色体異常、特に21番トリソミー)と、それに伴う特徴的な身体所見(顔貌、精神発達遅滞、合併症)および発生頻度に関する知識が問われています。性染色体異常や染色体数の具体的な変化、精神発達遅滞の有無、おおよその発生頻度など、各選択肢の細部まで正確に理解しているかが重要です。
混同注意
他の染色体異常症(例: Turner症候群、Klinefelter症候群、Edwards症候群、Patau症候群)の病態や特徴と混同しやすいです。特に、性染色体異常と常染色体異常の区別、染色体数の具体的な変化、それぞれの症候群に特徴的な身体所見の違いを明確にしておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後Down症候群の問題が出題された場合、診断方法、合併症、発症リスク要因(特に母親の年齢)、または特徴的な手掌線(猿線)や内眼角贅皮などのより詳細な身体所見が問われる可能性があります。
関連知識
染色体異常の種類(数的異常、構造異常)、トリソミー、モノソミーの概念。Down症候群の合併症(先天性心疾患、消化器疾患、甲状腺機能低下症、白血病リスクの増加など)。診断方法(羊水検査、絨毛検査、NIPTなど)。