血液製剤と保管温度の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
濃厚血小板は血小板の機能を維持するために、血小板凝集や活性化を防ぎつつ、細菌増殖を抑制可能な20〜24℃で振盪しながら保管するのが適切です。この温度範囲が血小板の生存率と機能維持に最も適しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 赤血球液は4±2℃(2〜6℃)で保管するのが適切であり、1〜10℃では温度幅が広すぎ、赤血球の機能維持に適さない。正しくは:2〜6℃選びやすい理由:一般的な冷蔵庫の温度帯に近く、大まかな冷蔵保存という認識で選択されやすい。混同注意:他の冷蔵保存される検体や医薬品の温度管理。ただし、血液製剤は厳格な管理が必要。
- 2. 洗浄赤血球も赤血球液と同様に、4±2℃(2〜6℃)で保管するのが適切です。30〜37℃は細菌増殖のリスクが高まり、赤血球の変性も進むため不適切です。正しくは:2〜6℃選びやすい理由:体温に近い温度であり、生理的な環境を維持できると誤解されることがある。加温輸血の温度と混同しやすい。混同注意:輸血時の加温温度や、一部の特殊な薬剤の保管温度。
- 3. 正解。濃厚血小板は血小板の機能と生存を維持するため、20〜24℃で振盪しながら保存することがガイドラインで定められています。この温度は血小板の活性化を抑制し、かつ細菌の増殖をある程度防ぐことができるため適切です。選びやすい理由:他の多くの血液製剤が冷蔵や冷凍である中で、例外的に室温に近い温度で保管されるため、その特殊性から正しいと判断しやすい。混同注意:赤血球液や新鮮凍結血漿などの冷蔵・冷凍保存される製剤。
- 4. 新鮮凍結血漿は凝固因子などの蛋白質成分の活性を維持するために、-20℃以下(または-30℃以下がより推奨される)で凍結保存する必要があります。10℃以下では凝固因子の活性が急速に低下し、製剤としての効果が失われます。正しくは:-20℃以下選びやすい理由:「凍結」という言葉から低温であることは理解できるが、「10℃以下」という表現が、一般的な冷蔵庫よりは低い温度であるため、許容範囲内と誤解されやすい。混同注意:アルブミン製剤や、一部の薬剤で冷蔵保存されるもの。
- 5. アルブミン製剤は室温(30℃以下)で保存します。0℃以下ではありません。正しくは:1〜30℃選びやすい理由:生物学的製剤であるため、低温で保管するのが良いという一般的なイメージから選択されやすい。特に冷蔵保存が必要な他の血液製剤と混同しやすい。混同注意:赤血球液や新鮮凍結血漿など、低温・凍結保存が必要な血液製剤。
国試ポイント
主要な血液製剤ごとの適切な保管温度と、その温度で保管する医学的理由を覚える。
混同注意
各血液製剤の保管温度は類似しているものもあり、特に赤血球液、新鮮凍結血漿とアルブミン製剤の温度は混同しやすい。血小板製剤は特別な温度管理が必要である点を区別する。
次に同じ論点が出たら
血液製剤の保管温度を問う問題が出た場合、まず製剤の種類を特定し、その製剤が持つ細胞成分や蛋白成分の特性(細胞の生存、凝固因子の活性、蛋白変性など)を考慮した上で適切な温度範囲を選択する。
関連知識
血液製剤の品質管理、輸血製剤の種類、輸血副作用の予防、各製剤の有効期限。特に、赤血球製剤は4℃付近で代謝を抑制し、血漿製剤は凝固因子を保護するため-20℃以下での凍結保存が必須となる。