トレッドミル負荷試験について正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
トレッドミル負荷試験は、運動による心臓への負荷をかけ、その際の心電図変化や症状を観察することで、虚血性心疾患の診断や重症度評価、また運動誘発性不整脈の検出に有用な検査である。不安定狭心症のように安静時にも心筋虚血のリスクが高い状態では、運動負荷により心筋酸素需要が増大し、心筋虚血が悪化する危険性があるため禁忌とされる。また、運動により誘発される不整脈の診断には、負荷心電図検査が有効である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。不安定狭心症は、安静時にも心筋虚血が悪化するリスクが高く、運動負荷により心筋酸素需要が増大することで心イベント発生の危険性が高まるため、トレッドミル負荷試験の絶対的禁忌である。選びやすい理由:症状誘発による診断を期待する誤解から選択しやすい。混同注意:安定狭心症など、運動負荷試験が適応となる他の虚血性心疾患との混同。
- 2. 目標心拍数は、通常「220 - 年齢」で算出される予測最大心拍数の85%を目標とするのが一般的であり、体重で決めるものではない。正しくは:目標心拍数は「220 - 年齢」で算出される予測最大心拍数の85%を目標とする。選びやすい理由:負荷量の指標として体重が関連する検査もあるため、混同しやすい。混同注意:小児科領域における心拍数基準や、運動負荷試験以外の検査における体重基準。
- 3. 負荷心電図では、より多くの誘導で虚血を検出するため、標準12誘導を用いるのが一般的である。CM5誘導はV5誘導の改良版であり、特定の目的で用いられることはあるが、通常は標準12誘導である。正しくは:誘導方法は標準12誘導を用いる。選びやすい理由:CM5誘導が心電図検査で用いられることがあるため、正しいと誤解しやすい。混同注意:単極誘導のV誘導とCM誘導の使い分け。
- 4. 正解。運動により誘発される不整脈(例:心室性期外収縮、心室頻拍など)は、安静時には出現しないことが多く、トレッドミル負荷試験を行うことで、これらの不整脈を誘発・記録し、診断に繋げることができる。選びやすい理由:不整脈の診断は専門的な検査が必要という先入観から、負荷試験では難しいと誤解することがある。混同注意:安静時心電図やホルター心電図などの不整脈検査との役割の混同。
- 5. Bruce法はトレッドミル負荷試験の代表的なプロトコルであり、3分ごとに速度と傾斜を増大させて負荷量を漸増させるのが特徴である。正しくは:Bruce法では3分ごとに負荷量を増大させる。選びやすい理由:負荷量を段階的に増やすという点は正しいが、その時間間隔を誤解しやすい。混同注意:他の負荷プロトコル(Modified Bruce法、Cornell法など)との時間間隔の混同。
国試ポイント
トレッドミル負荷試験の適応、禁忌、検査方法(目標心拍数、誘導法、プロトコル)を正確に理解する。
混同注意
虚血性心疾患の診断における負荷心電図と心臓核医学検査や運動負荷心エコーとの使い分け。
次に同じ論点が出たら
トレッドミル負荷試験の適応と禁忌、および基本的な検査プロトコルに関する記述に注目して判断する。
関連知識
虚血性心疾患の診断には、安静時心電図、負荷心電図、心臓CT、心臓MRI、冠動脈造影など様々な検査があり、それぞれの特徴と適応を理解しておく必要がある。また、心臓リハビリテーションにおける運動耐容能評価にも用いられる。