β-1,2グリコシド結合をもつのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
イヌリンはD-フルクトースのポリマーであり、その主要な結合はβ-2,1グリコシド結合(フルクトースの炭素2位と隣接フルクトースの炭素1位が結合)です。問題文のβ-1,2グリコシド結合は、糖の表記法によってはフルクトースの1位と2位が結合するという意味合いで使われることがあり、実質的に同じ結合様式を指しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。イヌリンはD-フルクトースが主にβ-2,1グリコシド結合(問題文のβ-1,2結合と同じ意味)で連なった多糖であり、末端にグルコースが結合しているものもあります。消化酵素で分解されにくく、主に水溶性食物繊維として機能します。
- 2. ヘパリンは硫酸化されたグルコサミンとウロン酸(イドロン酸またはグルクロン酸)がα-1,4グリコシド結合で交互に結合したグリコサミノグリカンです。正しくは:ヘパリンはα-1,4グリコシド結合を主とします。選びやすい理由:多糖類の一種であるため、他の多糖の結合様式と混同しやすい。混同注意:他のグリコサミノグリカン(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)の結合様式や、多糖全般の結合様式。
- 3. アガロースはD-ガラクトースと3,6-アンヒドロ-L-ガラクトースがβ-1,4グリコシド結合とα-1,3グリコシド結合で交互に連なった、海藻由来の多糖です。正しくは:アガロースは主にβ-1,4およびα-1,3グリコシド結合を持ちます。選びやすい理由:ゲル化する性質を持つため、構造がユニークで、特殊な結合を持つというイメージから選んでしまう可能性がある。混同注意:他のゲル形成多糖(カラギーナンなど)や、植物由来の多糖全般の結合様式。
- 4. グリコーゲンはD-グルコースがα-1,4グリコシド結合で直鎖状に連なり、α-1,6グリコシド結合で分岐した動物性の貯蔵多糖です。正しくは:グリコーゲンはα-1,4グリコシド結合とα-1,6グリコシド結合を持ちます。選びやすい理由:最もよく知られた多糖の一つであるため、その名前の知名度から選んでしまう可能性がある。混同注意:他のグルコース重合体(アミロース、アミロペクチン、セルロース)の結合様式。
- 5. コンドロイチン硫酸はN-アセチルガラクトサミンとグルクロン酸がβ-1,4およびβ-1,3グリコシド結合で交互に結合したグリコサミノグリカンです。正しくは:コンドロイチン硫酸はβ-1,4およびβ-1,3グリコシド結合を持ちます。選びやすい理由:ヘパリンと同様に、グリコサミノグリカンの一種であるため、構造が複雑で特殊な結合を持つというイメージから選んでしまう可能性がある。混同注意:他のグリコサミノグリカン(ヒアルロン酸、ヘパリンなど)の結合様式や、多糖全般の結合様式。
国試ポイント
本問題は、主要な生体関連多糖や食物由来多糖の構成単糖とその結合様式に関する知識を問うものです。特に、β-グリコシド結合や、糖の種類(グルコース、フルクトースなど)と結合位置の組み合わせを正確に覚えているかがポイントになります。
混同注意
多くの多糖類が様々なグリコシド結合を持つため、α結合とβ結合、そして結合する炭素の位置(1,4、1,6、2,1など)を混同しやすいです。特にフルクトースを主体とするイヌリンの結合様式は、グルコースを主体とする多糖とは異なるため、注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、まず『問われている結合の種類(αかβか)』と『結合位置』、そして『構成している単糖の種類』を明確にする必要があります。特に、特殊な結合様式を持つ多糖(例:フルクトースを主体とするイヌリン)は狙われやすいです。
関連知識
セルロース(β-1,4グルコシド結合)、アミロース(α-1,4グルコシド結合)、アミロペクチン(α-1,4、α-1,6グルコシド結合)、ヒアルロン酸(N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸のβ-1,4、β-1,3結合)。