人体に使用できない消毒薬はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
グルタルアルデヒドは、ホルムアルデヒドと同様に医療器具の高水準消毒・滅菌に用いられる強力な消毒薬であり、その強い刺激性と毒性から人体への直接使用は厳禁とされています。他の選択肢はすべて人体に適用可能な消毒薬です。
選択肢ごとの解説
- 1. ポビドンヨードは、手術部位の消毒や皮膚・粘膜の消毒に広く用いられる人体用消毒薬です。正しくは:ポビドンヨードは人体に使用できる消毒薬である。選びやすい理由:一般的な消毒薬としてよく知られているため、深く考えずに選択してしまう可能性がある。混同注意:消毒薬の種類が多い中で、グルタルアルデヒドと混同する可能性は低い。
- 2. 消毒用エタノールは、手指消毒や皮膚の消毒、医療機器の表面消毒など、人体に広く適用される消毒薬です。正しくは:消毒用エタノールは人体に使用できる消毒薬である。選びやすい理由:日常的にも使用される非常に一般的な消毒薬であるため、誤って選ぶ可能性は低い。混同注意:アルコールとグルタルアルデヒドは全く異なる作用機序を持つため、混同しにくい。
- 3. 正解。グルタルアルデヒドは、主に医療器具の消毒・滅菌に用いられる強力な消毒薬ですが、その毒性のため人体には直接使用できません。高水準消毒薬に分類されます。選びやすい理由:強力な殺菌作用を持つため、用途を混同しやすい。しかし、その毒性から人体使用は厳禁である。混同注意:他の一般的な人体用消毒薬と混同しやすいが、使用目的と毒性の観点から明確に区別される。
- 4. 塩化ベンザルコニウムは、逆性石鹸として知られ、手指消毒や創傷部位の消毒など、人体に広く用いられる消毒薬です。正しくは:塩化ベンザルコニウムは人体に使用できる消毒薬である。選びやすい理由:聞き慣れない名前かもしれないが、医療現場では頻繁に使用されるため、誤って選択肢として選んでしまう可能性もある。混同注意:両性界面活性剤など、他の界面活性剤系の消毒薬と混同する可能性はあるが、グルタルアルデヒドとは作用機序が異なる。
- 5. クロルヘキシジングルコン酸塩は、皮膚や粘膜の消毒、手術野の消毒、うがい薬など、人体に安全に適用される消毒薬です。正しくは:クロルヘキシジングルコン酸塩は人体に使用できる消毒薬である。選びやすい理由:口腔ケアなどでも使われる身近な消毒薬だが、名称の長さから用途を迷うことがあるかもしれない。混同注意:両性界面活性剤であるグルコン酸クロルヘキシジンは、陽イオン界面活性剤であるベンザルコニウム塩化物と作用機序が似ているため混同しやすいが、グルタルアルデヒドとは明確に異なる。
国試ポイント
この問題は、各消毒薬の適用範囲と毒性に関する基本的な知識を問うものです。特に、医療器具用と人体用消毒薬の区別が重要になります。高水準消毒薬(滅菌薬)に分類されるものは、一般的に人体への直接適用が不適切であることがポイントです。
混同注意
各消毒薬の作用機序や適用範囲が曖昧だと、高水準消毒薬と中・低水準消毒薬の区別がつかなくなり、誤答を選ぶ可能性があります。特に、強力な殺菌力を持つものが全て人体に使用できると誤解しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、「医療器具の消毒・滅菌に特化して使用され、人体には適用できない消毒薬はどれか」という視点で各選択肢を評価する。特にアルデヒド系や酸化作用が強い消毒薬に注意する。
関連知識
医療機関で用いられる消毒薬の種類(アルコール系、ヨード系、ビグアナイド系、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アルデヒド系など)、それぞれの作用機序、適用範囲(人体、医療器具、環境)、毒性、および高水準・中水準・低水準消毒の分類について理解しておく必要があります。