スパイログラム(別冊No. 3)を別に示す。 A が示すのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
スパイログラムにおいて、Aは安静時の吸気位から最大努力吸気したときの吸気量を表しています。これは最大吸気量(IC: Inspiratory Capacity)の定義に合致します。最大吸気量は、一回換気量(TV)と予備吸気量(IRV)の和で構成されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 肺活量(VC: Vital Capacity)は、最大吸気位から最大呼気位まで吐き出せる空気の総量であり、Aが示す範囲とは異なります。正しくは:最大吸気位から最大呼気位までの全範囲を示します。選びやすい理由:肺に関連する重要な指標であり、吸気に関連する概念であるため混同しやすいですが、肺活量は最大量の呼吸運動で得られる量です。混同注意:最大吸気量(IC)や全肺気量(TLC)
- 2. 一回換気量(TV: Tidal Volume)は、安静時の1回の呼吸で吸入・呼出される空気の量であり、Aが示す安静吸気位から最大吸気位までの範囲全体ではありません。正しくは:安静時の吸気と呼気の範囲を示します。選びやすい理由:普段の呼吸活動を表す量であり、スパイログラムの基本となるため、誤って選択することがあります。混同注意:予備吸気量(IRV)や予備呼気量(ERV)
- 3. 正解。最大吸気量(IC: Inspiratory Capacity)は、安静呼気位から最大吸気位まで吸い込める空気の量です。図中のAは、安静吸気位からさらに最大吸気位まで吸い込んだ量を示しており、これは一回換気量と予備吸気量の合計に相当し、最大吸気量の定義に合致します。選びやすい理由:正しい選択肢です。混同注意:肺活量(VC)
- 4. 予備吸気量(IRV: Inspiratory Reserve Volume)は、安静吸気位から最大吸気位までさらに吸い込める空気の量であり、Aが示す最大吸気量の一部分を構成しますが、全体ではありません。正しくは:安静吸気位から最大吸気位までの範囲を示します。選びやすい理由:Aの一部が予備吸気量であるため、全体を指していると誤解しやすいです。混同注意:一回換気量(TV)や最大吸気量(IC)
- 5. 予備呼気量(ERV: Expiratory Reserve Volume)は、安静呼気位から最大努力呼気位まで吐き出せる空気の量であり、Aが示す吸気側の範囲とは全く異なります。正しくは:安静呼気位から最大呼気位までの範囲を示します。選びやすい理由:肺気量を示す用語の一つであり、スパイログラムのグラフ上に描かれているため、選択肢として考慮してしまう可能性があります。混同注意:予備吸気量(IRV)
国試ポイント
スパイログラムにおける各肺気量の位置と名称を正確に覚えること。肺活量、一回換気量、機能的残気量、全肺気量などの主要な指標とその構成要素を理解することが重要です。
混同注意
肺活量(VC)と最大吸気量(IC)は混同しやすいですが、肺活量は最大吸気位から最大呼気位まで吐き出せる空気の総量であり、最大吸気量は安静吸気位から最大吸気位まで吸い込める空気の量である点で異なります。
次に同じ論点が出たら
次回、スパイログラムの問題が出題された場合は、まず基準となる安静呼吸位と最大吸気位、最大呼気位の位置を把握し、そこから図示されている各区間がどの肺気量に該当するかを丁寧に確認して判断します。
関連知識
肺気量は、肺の機能評価に用いられ、拘束性肺疾患(肺活量減少)や閉塞性肺疾患(1秒量減少)の診断に不可欠です。全肺気量(TLC)は、肺活量と残気量(RV)の和で構成され、機能的残気量(FRC)は予備呼気量(ERV)と残気量(RV)の和です。