気管支喘息発作時の肺機能検査結果で増加するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
気管支喘息発作時は気道が狭くなり、呼気流速が低下します。これにより、肺から空気を十分に吐き出すことができなくなり、肺に残る空気の量(残気量)が増加します。結果として、全肺気量も増加する傾向にあります。他の選択肢であるV・25、1秒量、努力肺活量、ピークフローはすべて気道狭窄によって低下する指標です。
選択肢ごとの解説
- 1. 気管支喘息発作時は気道が狭窄するため、細気管支の閉塞を反映してV・25は低下します。正しくは:V・25は減少します。選びやすい理由:肺機能検査の項目の一つであるため、知識が不確かな場合、選択肢として選んでしまう可能性があります。混同注意:他の肺機能検査の指標(例:残気量)が増加することと混同する可能性があります。
- 2. 気管支喘息発作時は気道が狭窄し、呼気抵抗が増大するため、1秒間に吐き出せる空気の量(1秒量)は低下します。正しくは:1秒量は減少します。選びやすい理由:肺活量との関連性から、単に肺機能の指標として誤って選択されることがあります。混同注意:努力肺活量や全肺気量といった、別の指標と混同することがあります。
- 3. 正解。気管支喘息発作時は気道が狭窄し、空気の呼出が困難になるため、肺の中に残る空気の量(残気量)が増加します。
- 4. 気管支喘息発作時は気道狭窄により空気の呼出が妨げられ、特に努力呼出による肺活量は低下します。正しくは:努力肺活量は減少します。選びやすい理由:肺活量という言葉から、肺の機能に関わる重要な指標であるため、正解と誤解されることがあります。混同注意:全肺気量や残気量といった他の肺気量分画と混同しやすいです。
- 5. 気管支喘息発作時は気道狭窄により、強制的に吐き出す空気の最大速度(ピークフロー)は低下します。正しくは:ピークフローは減少します。選びやすい理由:喘息患者が日常的に測定する指標であるため、関連が深いことから正しいと誤解されることがあります。混同注意:残気量の増加と混同したり、改善時にピークフローが増加することと混同したりすることがあります。
国試ポイント
気管支喘息発作時の病態生理と、それに伴う主要な肺機能検査項目の変化(特に増加するものと減少するもの)を正確に理解しているかが問われています。典型的な閉塞性換気障害のパターンを覚えていることが重要です。
混同注意
喘息発作時の肺機能変化は、閉塞性換気障害の典型例ですが、拘束性換気障害のパターンや、喘息寛解期の肺機能と混同しやすいです。特に、残気量が増加する一方で、1秒量や努力肺活量が減少する点をしっかり区別する必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、まず『閉塞性換気障害』または『拘束性換気障害』のどちらの病態かを判断し、それぞれの典型的な肺機能検査値の変化(増加するものと減少するもの)を正確に想起できるかがポイントになります。
関連知識
閉塞性換気障害(COPD、気管支喘息など)では、1秒率(FEV1/FVC)の低下、残気量(RV)の増加、機能的残気量(FRC)の増加、全肺気量(TLC)の増加が見られます。一方、拘束性換気障害(肺線維症など)では、肺活量(VC)や全肺気量(TLC)の減少、1秒率の正常~増加が見られます。