健常成人の脳波でみられるα波について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
α波は、主に後頭部で最も顕著に観察される、リラックスした覚醒状態(閉眼時)に出現する脳波の基本リズムです。
選択肢ごとの解説
- 1. α波の振幅は、覚醒度や精神状態、年齢などによって変動し、一定ではありません。正しくは:α波の振幅は変動することがあります。選びやすい理由:脳波の波形が一定のリズムを持つことから、振幅も一定と誤解する可能性があります。混同注意:一定のリズムと一定の振幅を混同する。
- 2. α波は閉眼時に増強し、開眼や精神活動によって抑制される特徴があります(開眼賦活)。正しくは:閉眼するとその活動は増強します。選びやすい理由:活動が活発になるイメージから、目が開いている時にα波が強まると思いやすい。混同注意:覚醒時のベータ波と混同したり、活動と抑制の関係を逆に捉えたりする。
- 3. 正解。α波は主に後頭部で優位に観察される基本的なリズムです。選びやすい理由:他の脳波の種類や発生部位と混同しやすいが、α波の後頭部優位性は重要。混同注意:θ波やδ波の発生部位、あるいはてんかん波などの異常波の局在と混同する可能性。
- 4. α波はリラックスした覚醒状態で出現し、精神的な負荷や集中、開眼によって抑制されます。正しくは:精神的な負荷がかかると抑制されます。選びやすい理由:精神活動が活発になることで脳波も活発になる、と誤解しやすい。しかし、α波はむしろ抑制される。混同注意:精神活動によって増加するβ波と混同する。
- 5. α波の周波数は加齢とともにわずかに低下する傾向があります。正しくは:加齢で周波数は低くなる傾向があります。選びやすい理由:一般的に子供の方が脳波の周波数が低いことから、加齢で高くなると思いやすいが、成人期の加齢では低下する。混同注意:小児期の脳波と成人期の脳波の変化、または高齢者の徐波化傾向と混同する。
国試ポイント
脳波の基本的な種類(α、β、θ、δ波)の、出現部位、賦活条件、生理的意義(覚醒度との関連)が頻繁に問われます。特にα波の閉眼賦活・開眼抑制、後頭部優位は重要です。
混同注意
α波とβ波(覚醒時、前頭部優位)、θ波(睡眠初期、小児)の特徴が混同されやすい。また、賦活条件(閉眼、開眼、精神活動)も誤りやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各脳波の『主要な出現部位』、『出現条件(開眼・閉眼、睡眠段階など)』、『周波数帯』を正確に区別できるかを確認します。
関連知識
脳波は周波数によってα波(8~13Hz)、β波(14~30Hz)、θ波(4~7Hz)、δ波(0.5~3.5Hz)に分類される。覚醒度や疾患によって出現パターンが変化するため、臨床検査の重要な指標となる。