偏性細胞内寄生性を有するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
リケッチアは、宿主細胞からATPなどの代謝産物を得て増殖する偏性細胞内寄生性の細菌であり、人工培地では培養できません。選択肢中の他の微生物は、通性細胞内寄生性、あるいは細胞外寄生性を示します。
選択肢ごとの解説
- 1. これは真菌であり、主に細胞外で増殖しますが、宿主の免疫応答によってはマクロファージ内に取り込まれることがあります。しかし、細胞外でも生存・増殖が可能であるため、偏性細胞内寄生性ではありません。正しくは:「偏性細胞内寄生性ではない」選びやすい理由:真菌の中には免疫不全患者で細胞内寄生を示すものもあるため、混同される可能性があります。混同注意:偏性細胞内寄生性病原体と、細胞外で増殖するがマクロファージに貪食される病原体。
- 2. この細菌は「通性細胞内寄生性」です。宿主細胞(特にマクロファージや非食細胞)内で増殖できますが、細胞外でも栄養培地で培養可能です。正しくは:「通性細胞内寄生性」選びやすい理由:細胞内で増殖する能力があるため、偏性細胞内寄生性を持つと誤解されることがあります。混同注意:偏性細胞内寄生と通性細胞内寄生の違い。
- 3. 結核菌もリステリアと同様に「通性細胞内寄生性」の細菌です。マクロファージ内で生存・増殖しますが、人工培地でも培養可能です。正しくは:「通性細胞内寄生性」選びやすい理由:結核菌がマクロファージ内で生き残るイメージが強いため、偏性細胞内寄生と誤解しやすいです。混同注意:偏性細胞内寄生と通性細胞内寄生の違い。
- 4. この細菌は細胞壁を持たず、宿主細胞に付着して増殖しますが、細胞内に侵入して増殖するわけではありません。偏性細胞内寄生性ではなく、細胞外寄生性です。正しくは:「細胞外寄生性」選びやすい理由:「マイコプラズマ」という名前や、宿主細胞に密着して栄養を得る特徴から、細胞内寄生と混同されることがあります。混同注意:細胞内寄生と、宿主細胞に付着するが内部には侵入しない細胞外寄生。
- 5. 正解。リケッチアは、ATPを自ら合成する能力が極めて低く、宿主細胞のATPを利用して増殖する「偏性細胞内寄生性」の細菌です。人工培地での培養は不可能です。
国試ポイント
微生物の寄生様式(偏性細胞内寄生性、通性細胞内寄生性、細胞外寄生性)に関する基礎知識が問われています。特に、代表的な偏性細胞内寄生性の微生物を正確に把握しているかどうかが重要です。
混同注意
「偏性細胞内寄生性」と「通性細胞内寄生性」の違いが最も混同されやすい点です。また、細胞壁を持たない細菌(マイコプラズマなど)が細胞内寄生と誤解されることもあります。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題される場合、偏性細胞内寄生性の他の代表例(例:クラミジア、ウイルス)が選択肢に含まれるか、あるいは通性細胞内寄生性の微生物との具体的な違いを問う問題形式になる可能性があります。また、微生物の増殖に必要な条件や培地に関する知識も関連してくるでしょう。
関連知識
偏性細胞内寄生性:リケッチア、クラミジア、ウイルスなど。通性細胞内寄生性:マイコバクテリウム(結核菌)、リステリア、サルモネラ、ブルセラなど。細胞外寄生性:多くの一般細菌(ブドウ球菌、連鎖球菌など)。各微生物の分類(細菌、真菌、ウイルスなど)と、その特徴的な代謝・増殖様式。