T細胞リンパ腫はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
未分化大細胞リンパ腫は、主にT細胞由来のリンパ腫であり、特徴的なCD30の発現が見られます。他の選択肢はすべてB細胞性リンパ腫に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 濾胞性リンパ腫はB細胞性リンパ腫の一種であり、成熟B細胞に由来します。正しくは:濾胞性リンパ腫はB細胞性リンパ腫です。選びやすい理由:リンパ腫の名称に「リンパ」とあるため、T細胞性と混同しやすいかもしれませんが、リンパ腫はB細胞性が多いです。混同注意:他のB細胞性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫など)と混同しやすいです。
- 2. Burkittリンパ腫は、特徴的な染色体転座(c-MYC遺伝子と免疫グロブリン遺伝子の転座)を持つB細胞性リンパ腫です。正しくは:Burkittリンパ腫はB細胞性リンパ腫です。選びやすい理由:進行が速く悪性度が高い点で、T細胞リンパ腫の一部と共通する印象を受けるかもしれませんが、細胞の起源は異なります。混同注意:高悪性度のリンパ腫全般と混同しやすいですが、B細胞由来であることが重要です。
- 3. マントル細胞リンパ腫は、成熟B細胞由来のリンパ腫で、サイクリンD1遺伝子の過剰発現が特徴的です。正しくは:マントル細胞リンパ腫はB細胞性リンパ腫です。選びやすい理由:リンパ組織の特定の部位(マントル帯)に由来するため、特殊なリンパ腫として認識されやすいですが、B細胞由来です。混同注意:他の低悪性度B細胞リンパ腫(辺縁帯リンパ腫など)と混同しやすいです。
- 4. 正解。未分化大細胞リンパ腫(ALCL)は、主にT細胞性(一部はnull型またはB細胞性)に分類される非ホジキンリンパ腫で、CD30陽性の大型細胞が特徴です。特にALK陽性型が有名です。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:「未分化」という言葉から、細胞の由来が不明瞭な印象を受けやすいですが、多くはT細胞性です。混同注意:他の大細胞型リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫など)と混同されやすいですが、免疫表現型が異なります。
- 5. リンパ形質細胞性リンパ腫は、B細胞と形質細胞への分化を示すB細胞性リンパ腫で、多くは IgM モノクローナル抗体を産生し、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症の原因となります。正しくは:リンパ形質細胞性リンパ腫はB細胞性リンパ腫です。選びやすい理由:「形質細胞」という言葉が含まれるため、B細胞性であることは推測しやすいですが、T細胞性と誤って認識する可能性もゼロではありません。混同注意:多発性骨髄腫(形質細胞腫瘍)や他のB細胞性リンパ腫と混同しやすいです。
国試ポイント
リンパ腫の分類(B細胞性かT細胞性か)に関する知識が問われています。特に代表的なリンパ腫がどちらの系統に属するかを正確に理解している必要があります。
混同注意
各リンパ腫の名称と、その細胞起源(B細胞由来かT細胞由来か)を混同しやすいです。また、リンパ腫の悪性度と細胞起源は直接関連しないため、高悪性度だからT細胞性、低悪性度だからB細胞性といった誤った推論をしないよう注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、選択肢に挙げられたリンパ腫の細胞起源を識別できるか、代表的なT細胞リンパ腫(例:成人T細胞白血病/リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫など)を挙げられるか、B細胞リンパ腫(例:DLBCL、FLなど)と区別できるかを確認する必要があります。
関連知識
リンパ腫は大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けられ、非ホジキンリンパ腫はさらにB細胞性、T細胞性/NK細胞性に分類されます。それぞれの代表的な疾患名と、その細胞起源、特徴的な遺伝子異常や免疫表現型をセットで覚えることが重要です。