公共用水域の水質汚濁に係る環境基準において、人の健康の保護のため「検出されないこと」と規定されているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
公共用水域の水質汚濁に係る環境基準では、人の健康保護のため、特に毒性が高い、あるいは蓄積性があり微量でも健康被害をもたらす可能性のある特定の物質について「検出されないこと」と規定されています。アルキル水銀は水俣病の原因物質として知られる有機水銀化合物であり、極めて毒性が高いため、このカテゴリーに分類されます。他にPCB、シマジン、チウラム、チオベンカルブ、ベンゼンなども「検出されないこと」とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉛は環境基準で検出されないこととは規定されていません。許容値が定められています。正しくは:鉛は、水質環境基準において0.01mg/L以下と定められています。選びやすい理由:重金属であり、健康への影響が大きいため、検出されないことと規定されていると誤解されやすいです。混同注意:検出されないことが規定されている他の有害物質(例:アルキル水銀、PCB、シマジンなど)と混同しやすいです。
- 2. ヒ素は環境基準で検出されないこととは規定されていません。許容値が定められています。正しくは:ヒ素は、水質環境基準において0.01mg/L以下と定められています。選びやすい理由:これも重金属であり、毒性が高いため、検出されないことと規定されていると誤解されやすいです。混同注意:検出されないことが規定されている他の有害物質(例:アルキル水銀、PCB、シマジンなど)と混同しやすいです。
- 3. フッ素は環境基準で検出されないこととは規定されていません。許容値が定められています。正しくは:フッ素は、水質環境基準において0.8mg/L以下と定められています。選びやすい理由:過剰摂取による健康被害(斑状歯など)があるため、検出されないことと誤解されやすいですが、微量では必須元素でもあります。混同注意:検出されないことが規定されている他の有害物質と混同しやすいです。
- 4. 大腸菌は人の健康の保護に係る項目ではなく、生活環境の保全に係る項目であり、検出されないこととは規定されていません。類型ごとに基準が異なります。正しくは:大腸菌群数は、水浴場などでは100mL中200個以下などの基準が定められており、検出されないこととはされていません。選びやすい理由:水質汚染の指標として非常に有名であり、食中毒などの原因菌でもあるため、検出されないことが望ましいと連想されやすいです。混同注意:「人の健康の保護」に関する項目と「生活環境の保全」に関する項目を混同しやすいです。また、食品衛生法における大腸菌の基準(陰性)と混同しやすいです。
- 5. 正解。アルキル水銀は、非常に毒性が高く、生体濃縮により健康に深刻な被害をもたらすため、公共用水域の水質汚濁に係る環境基準において、「検出されないこと」と厳しく規定されています。
国試ポイント
本問題は、公共用水域の水質汚濁に係る環境基準のうち、「人の健康の保護に関する項目」の中でも特に毒性が強く、「検出されないこと」と規定されている物質を正確に覚えているかを問うています。特に、水俣病の原因物質であるアルキル水銀は、その高い毒性から重要項目として出題されやすいです。他の重金属やフッ素、生活環境項目である大腸菌などとの違いを理解しているかがポイントです。
混同注意
特定有害物質の中でも、許容値が定められているもの(例:鉛、ヒ素、カドミウム、総水銀)と、「検出されないこと」とされているもの(例:アルキル水銀、PCB、シマジン)との区別。また、「人の健康の保護に関する項目」と「生活環境の保全に関する項目」の区別。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の「検出されないこと」と規定されている物質(例:PCB、シマジンなど)や、各物質の許容基準値、あるいは生活環境項目(BOD、COD、SS、大腸菌など)の具体的な基準値を問われる可能性があるため、これらの知識を重点的に確認します。
関連知識
水質汚濁に係る環境基準の項目とその基準値(特に人の健康の保護に関する項目:カドミウム、総シアン、鉛、六価クロム、ヒ素、総水銀、アルキル水銀、PCB、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、ほう素、フッ素、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素)。水俣病の原因物質であること。