測定対象の物理量変化に対応した起電力を利用したセンサはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
圧電素子は圧電効果により機械的エネルギーを電気エネルギー(起電力)に変換し、ホール素子はホール効果により磁場の存在下で電流と磁場に垂直な方向に起電力(ホール電圧)を発生させます。これに対し、CdSセル、サーミスタ、ストレインゲージは、それぞれ光、温度、ひずみによって電気抵抗値が変化する原理を利用したセンサーであり、直接起電力を発生させるものではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。圧電素子は、圧力や振動といった機械的な歪み(物理量)が加わると、その表面に起電力(電圧)を発生させる性質(圧電効果)を利用したセンサーです。
- 2. CdSセル(硫化カドミウムセル)は、光の強度(物理量)によって電気抵抗値が変化する性質(光導電効果)を利用したセンサーです。起電力の発生とは異なります。正しくは:光によって抵抗値が変化する(光電導効果)。選びやすい理由:物理量の変化を電気的変化に変換する点は共通しているため、選択肢として紛らわしい可能性があります。混同注意:光起電力効果(太陽電池など)と混同しやすいですが、CdSセルは光抵抗型です。
- 3. サーミスタは、温度(物理量)が変化すると電気抵抗値が大きく変化する半導体素子です。起電力を発生させるものではありません。正しくは:温度によって抵抗値が変化する。選びやすい理由:温度という物理量を電気的変化(抵抗変化)に変換するセンサーであるため、混同しやすいです。混同注意:熱電対(ゼーベック効果による起電力発生)と混同しやすいです。
- 4. 正解。ホール素子は、電流が流れている半導体や金属に磁場(物理量)が垂直に加わると、電流と磁場の両方に垂直な方向に起電力(ホール電圧)が発生する現象(ホール効果)を利用したセンサーです。
- 5. ストレインゲージは、物体にひずみ(物理量)が加わることで、その抵抗値が変化する性質(ひずみゲージ効果)を利用したセンサーです。起電力の発生とは異なります。正しくは:ひずみによって抵抗値が変化する。選びやすい理由:圧電素子と同様に「ひずみ」を検出しますが、検出原理は起電力ではなく抵抗変化であるため、混同しやすいです。混同注意:圧電素子(起電力発生)と混同しやすいです。
国試ポイント
物理量の変化を検出するセンサーの原理、特に「起電力の発生」を伴うものと「抵抗値の変化」を伴うものの違いを正確に理解しているかが問われています。各センサーの動作原理を個別に覚えるだけでなく、その分類軸(起電力/抵抗変化など)で整理して理解することが重要です。
混同注意
様々なセンサーが物理量を電気信号に変換するという共通点を持つため、その変換方式(起電力、抵抗変化、容量変化など)を混同しやすい。特に、機械的ひずみを検出する圧電素子(起電力)とストレインゲージ(抵抗変化)は混同しやすい関係にあります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、選択肢のセンサーが「どのような物理量を」「どのような電気的変化(起電力、抵抗変化、容量変化など)として」検出するかを判断します。
関連知識
熱電対(ゼーベック効果による起電力発生)、光電管(光電効果による起電力・電流発生)、半導体接合におけるpn接合の順方向・逆方向特性、光起電力効果(太陽電池)。