ALPで誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ALPアイソザイムのうち、ABO血液型(B型・O型の分泌型で高値)の影響を受けるのは小腸型のALP5で、肝型のALP2ではありません(公式正答2)。ALP1は閉塞性黄疸、ALP3(骨型)は小児期、ALP4(胎盤型)は妊娠後期に上昇し、ALP5は脂肪食の摂取で上昇します。
選択肢ごとの解説
- 1. この記述は正しいです。閉塞性黄疸では、胆汁うっ滞によりALPの産生と分泌が促進され、血中ALP値が著しく上昇します。特に肝型のALPアイソザイムが増加します。選びやすい理由:正しい記述なので、誤りとして選ぶ可能性は低い。混同注意:肝炎など他の肝疾患によるALP上昇と混同する可能性は低い。
- 2. 正解。ABO血液型(B型・O型の分泌型)の影響を受けるのは小腸型のALP5です。肝型のALP2ではないため、誤った記述です。正しくは:ALPの血中活性値は、Le式血液型や分泌型/非分泌型といった遺伝的因子に左右されます。選びやすい理由:血液型が関係する、という部分だけを覚えていて、詳細な血液型システムまで意識しないと正誤を判断しにくい。なんとなく「血液型」と関連すると覚えてしまうと、正しい記述だと勘違いしやすい。混同注意:Le式血液型や分泌型/非分泌型といった遺伝的因子とABO式血液型を混同している。
- 3. この記述は正しいです。小児期、特に成長期の子どもでは、骨の形成が活発なため、骨型ALPアイソザイムの産生が増加し、血中ALP値は生理的に高値を示します。選びやすい理由:正しい記述なので、誤りとして選ぶ可能性は低い。混同注意:成人での正常値と比較して、病的な高値と誤解する可能性は低い。
- 4. この記述は正しいです。妊娠後期には、胎盤から胎盤型ALPが産生されるため、血中ALP値は生理的に上昇します。選びやすい理由:正しい記述なので、誤りとして選ぶ可能性は低い。混同注意:他の生理的な変動要因と混同する可能性は低い。
- 5. この記述は正しいです。特に脂肪分の多い食事を摂ると、小腸からALPが吸収されるため、食後に一時的にALP値が上昇することがあります。そのため、検査前には絶食が推奨されることがあります。選びやすい理由:正しい記述なので、誤りとして選ぶ可能性は低い。混同注意:食後に影響を受ける他の検査項目と混同する可能性は低い。
国試ポイント
ALPの生理的な変動要因や、病態による変動、さらに遺伝的要因による影響について正確な知識が問われています。特に、どの要因がどのようにALP値に影響を与えるかを理解しているかが重要です。
混同注意
ABO式血液型と、Le式血液型および分泌型/非分泌型といったALP活性に影響を与える遺伝的要因が混同されやすい点です。また、病的な高値と生理的な高値(小児期、妊娠後期、食後)を区別できるかも重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、ALPの生理的変動(年齢、妊娠、食事、遺伝的背景)と病的変動(肝疾患、骨疾患)をそれぞれ具体的に理解し、それぞれの変動を引き起こす主要なアイソザイムを把握できているかを確認する必要があります。
関連知識
ALPアイソザイムの各型(肝型、骨型、腸型、胎盤型)とその由来、および関連する疾患や生理的状態。酵素の誘導(例: 閉塞性黄疸での肝型ALP誘導)。採血時の注意点(絶食など)。