反回神経を分岐する脳神経はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
反回神経(迷走神経反回枝)は、迷走神経(第X脳神経)の枝であり、咽頭・喉頭の筋を支配する運動神経である。特に、下咽頭収縮筋および喉頭のほとんどの内在筋(輪状甲状筋を除く)を支配し、音声発声に重要な役割を果たす。この神経は、迷走神経が胸腔内で分岐し、心臓や大血管の周りを「反回」して上行するためこの名がある。
選択肢ごとの解説
- 1. 第Ⅷ脳神経は内耳神経(聴神経・前庭神経)であり、聴覚と平衡感覚を司る。反回神経とは関連がないため誤り。正しくは:第Ⅷ脳神経は聴覚と平衡感覚を司る内耳神経である。選びやすい理由:脳神経の番号順で選択肢が並んでいるため、単なる数字の選択として選びやすいかもしれない。混同注意:他の脳神経の機能や番号。
- 2. 第Ⅸ脳神経は舌咽神経であり、舌後方1/3の味覚と知覚、唾液腺(耳下腺)の分泌、咽頭筋の一部を支配するが、反回神経を分岐することはないため誤り。正しくは:第Ⅸ脳神経は舌咽神経であり、嚥下や味覚に関与する。選びやすい理由:嚥下に関連する神経であるため、喉頭に近い機能を持つと誤解されることがある。また、他の咽頭筋を支配する神経であることから混同されやすい。混同注意:迷走神経の咽頭枝や、舌下神経(第Ⅻ脳神経)など、嚥下や発声に関わる他の神経。
- 3. 正解。反回神経は迷走神経(第Ⅹ脳神経)の枝であり、正答である。選びやすい理由:(正答なので特になし)
- 4. 第Ⅺ脳神経は副神経であり、胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する運動神経である。反回神経とは関連がないため誤り。正しくは:第Ⅺ脳神経は副神経であり、首や肩の運動に関与する。選びやすい理由:脳神経の番号順で選択肢が並んでいるため、単なる数字の選択として選びやすいかもしれない。混同注意:他の脳神経の機能や番号。
- 5. 第Ⅻ脳神経は舌下神経であり、舌の運動を支配する。反回神経を分岐することはなく、発声にも関与するが、反回神経とは直接的な関係はないため誤り。正しくは:第Ⅻ脳神経は舌下神経であり、舌の運動を支配する。選びやすい理由:舌の運動と発声が密接に関わるため、反回神経による喉頭の運動と混同されやすい。混同注意:舌咽神経(第Ⅸ脳神経)や迷走神経(第Ⅹ脳神経)など、嚥下や発声に関わる他の神経。
国試ポイント
迷走神経(第Ⅹ脳神経)の主要な枝である反回神経の機能と走行を理解すること。特に、喉頭支配と音声機能への関与が重要。
混同注意
反回神経は、嚥下に関わる他の脳神経(舌咽神経IX、舌下神経XII)や、喉頭の感覚を司る上喉頭神経(迷走神経の枝)と混同しやすい。反回神経は主に喉頭の運動支配である点を区別する。
次に同じ論点が出たら
反回神経に関する問題では、「喉頭の運動支配」「迷走神経の枝」「嗄声の原因」のキーワードに注目して判断する。
関連知識
反回神経麻痺は嗄声(声枯れ)をきたす。甲状腺手術や心臓・大動脈手術の合併症として起こりうる。右反回神経は鎖骨下動脈の下を回り、左反回神経は大動脈弓の下を回るという左右差も重要。