腫瘍マーカーと疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ProGRP(Pro-gastrin-releasing peptide)は、肺小細胞癌に特異性が高く、診断や治療効果の判定、再発のモニタリングに用いられる重要な腫瘍マーカーです。
選択肢ごとの解説
- 1. AFPは主に肝細胞癌や胚細胞腫瘍(卵黄嚢腫瘍など)で上昇する腫瘍マーカーであり、大腸癌の主要なマーカーではありません。正しくは:AFP(α-フェトプロテイン)と肝細胞癌または胚細胞腫瘍選びやすい理由:AFPが腫瘍マーカーであることは事実なので、何らかの癌と関連すると誤解しやすいかもしれません。混同注意:CEA(大腸癌の主要マーカー)と混同しやすい、あるいはAFPの特異的な関連疾患を正確に覚えていない場合に誤りやすいです。
- 2. CA125は主に卵巣癌の腫瘍マーカーとして用いられます。乳癌の主要なマーカーはCA15-3やCEAなどです。正しくは:CA125と卵巣癌選びやすい理由:CA125もCA15-3も「CA」がつくため、名称が似ていることから乳癌と結びつけてしまうかもしれません。混同注意:CA15-3(乳癌マーカー)と混同しやすい、またはCA125が特定の癌種(卵巣癌)に特異的であることを忘れてしまいやすいです。
- 3. CA15-3は主に乳癌の腫瘍マーカーとして用いられます。膵癌の主要なマーカーはCA19-9です。正しくは:CA15-3と乳癌選びやすい理由:CAという共通の接頭辞を持つマーカーが多く、それぞれがどの臓器と関連するかを混同しやすいです。混同注意:CA19-9(膵癌マーカー)と混同しやすいです。
- 4. PIVKA-Ⅱは主に肝細胞癌の腫瘍マーカーとして使用されます。卵巣癌の主要なマーカーはCA125です。正しくは:PIVKA-Ⅱと肝細胞癌選びやすい理由:比較的マイナーなマーカーであり、関連疾患を特定しにくいと感じるかもしれません。混同注意:AFP(肝細胞癌マーカー)と役割が重複する部分があるため混同しやすい、またはCA125(卵巣癌マーカー)と混同しやすいです。
- 5. 正解。ProGRP(ガストリン放出ペプチド前駆体)は、肺小細胞癌に特異性が高く、診断や治療効果のモニタリングに非常に有用な腫瘍マーカーです。
国試ポイント
腫瘍マーカーとそれに関連する代表的な癌腫の組み合わせは、臨床検査技師国家試験で頻出の基本知識です。特に、主要な癌腫に対してどのマーカーが用いられるかを正確に覚えているかが問われます。一つのマーカーが複数の癌腫で上昇する可能性や、逆に一つの癌腫に対して複数のマーカーが存在する場合もあるため、それぞれの特異性と感度を理解しておくことが重要です。
混同注意
各腫瘍マーカーの名前が似ていることや、一つのマーカーが複数の癌種で上昇すること、また一つの癌種に対して複数のマーカーが存在することが混同の原因となります。特に「CA」で始まるマーカー(CA19-9, CA125, CA15-3)は混同しやすいため、それぞれの特異的な関連疾患を確実に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が問われたら、「最も特異性の高い組み合わせはどれか」「複数の癌種で上昇するマーカーはどれか」「スクリーニングに適さないマーカーはどれか」といった、より深い理解を問う問題が出題される可能性があります。また、特定の疾患の臨床経過におけるマーカー値の変化の解釈が問われることも考えられます。
関連知識
AFP: 肝細胞癌、胚細胞腫瘍。CA125: 卵巣癌、子宮体癌、膵癌、胆道癌。CA15-3: 乳癌。PIVKA-Ⅱ: 肝細胞癌。CEA: 大腸癌、胃癌、肺癌、乳癌など(非特異的)。CA19-9: 膵癌、胆道癌。PSA: 前立腺癌。SCC: 食道癌、肺扁平上皮癌、子宮頸癌。NSE: 肺小細胞癌、神経芽腫。hCG: 絨毛癌、胚細胞腫瘍。