経口摂取した薬剤と便の色調の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
硫酸バリウムはX線造影剤として用いられ、その特性上、服用後は便が白色になります。これは一般的な臨床検査の知識として重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉄剤を服用した場合、便は黒色(タール便様)になることが知られています。これは、消化管内で鉄が硫化鉄となり、それが黒色を呈するためです。正しくは:鉄剤服用時と便の黒色選びやすい理由:血液が赤色であることから、鉄を含む薬が赤い便を引き起こすのではないかと誤解する可能性がある。混同注意:胃腸出血によるタール便(黒色便)と、新鮮血による血便(赤色便)の違い。
- 2. 蒼鉛製剤(ビスマス製剤)を服用した場合、便は黒色になることが特徴です。これは鉄剤と同様に硫化ビスマスを形成するためです。正しくは:蒼鉛製剤服用時と便の黒色選びやすい理由:金属成分が白色を想起させるかもしれない。混同注意:バリウムや水酸化アルミニウムなどの白色便を引き起こす薬剤。
- 3. 葉緑素製剤を服用した場合、便は緑色を呈します。これは葉緑素の色がそのまま便に反映されるためです。正しくは:葉緑素製剤服用時と便の緑色選びやすい理由:便の色が変化する薬という知識は正しいが、具体的な色が誤っている。薬の服用により便が黒くなるケースが多いという先入観から選びやすい。混同注意:鉄剤や蒼鉛製剤による黒色便。
- 4. 正解。硫酸バリウムはX線造影剤として用いられ、消化管を通過する際に便に混ざり、白色の便として排出されるのが特徴です。正しくは:正しいため修正不要選びやすい理由:この組み合わせは一般によく知られており、正しい選択肢として認識されやすい。混同注意:特になし。これは比較的直接的な知識。
- 5. ケイ酸アルミニウムなどのアルミニウム製剤(制酸剤)を服用した場合、便は通常、白色または灰白色になります。これはアルミニウムが排泄される際に便の色に影響を与えるためです。正しくは:ケイ酸アルミニウム服用時と便の白色選びやすい理由:便の色が変化する薬であることは正しいが、色が誤っている。他の多くの薬剤が黒色便を引き起こすため、混同しやすい。混同注意:鉄剤や蒼鉛製剤による黒色便。
国試ポイント
本問題は、経口摂取した薬剤が便の色調に与える影響に関する基本的な知識を問うものです。特に、鉄剤、ビスマス製剤、バリウム製剤などは頻繁に出題される項目です。それぞれの薬剤がどのような色調変化を引き起こすかを正確に理解していることが求められます。
混同注意
便の色調変化を引き起こす薬剤は多岐にわたり、特に黒色便を引き起こす鉄剤やビスマス製剤と、白色便を引き起こすバリウム製剤、緑色便を引き起こす葉緑素製剤などを混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、経口摂取した薬剤の種類とそれが引き起こす特異的な便の色調変化について、正確な知識があるかを確認します。特に、なぜその色になるのか(例:硫化鉄の生成)という機序まで理解していると、より深い学習が可能です。
関連知識
・鉄剤:硫化鉄生成による黒色便(タール便様)。消化管出血によるタール便との鑑別が重要。 ・蒼鉛製剤(ビスマス製剤):硫化ビスマス生成による黒色便。 ・葉緑素製剤:葉緑素の色素による緑色便。 ・硫酸バリウム:造影剤による白色便。 ・アルミニウム製剤(ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム):白色~灰白色便。 ・リファンピシン(抗結核薬):尿、便、汗、涙などが赤橙色になる。 ・消化管出血:上部消化管出血ではタール便(黒色便)、下部消化管出血では鮮血便(赤色便)。