病理学的検査において使用される有害物質で、管理濃度が0.1 ppmであるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ホルムアルデヒドは、病理検査で組織固定に不可欠な物質ですが、発がん性や強い刺激性を持つため、作業環境における管理濃度が0.1ppmと非常に低く設定されています。これは特定の化学物質として厳しく管理されています。他の選択肢の物質も有害ですが、管理濃度はホルムアルデヒドより高い値です。
選択肢ごとの解説
- 1. アセトンの管理濃度は200ppmであり、0.1ppmではありません。正しくは:アセトンの管理濃度は200ppmである。選びやすい理由:有機溶剤であり、病理検査で脱脂などに使われることがあるため、選択肢として見慣れた物質ではあります。混同注意:他の有機溶剤と管理濃度を混同しやすいです。
- 2. キシレンの管理濃度は50ppmであり、0.1ppmではありません。正しくは:キシレンの管理濃度は50ppmである。選びやすい理由:病理検査の脱水・透徹過程で広く用いられる有機溶剤であり、非常に身近な物質です。混同注意:キシレンもホルムアルデヒドも病理検査で日常的に使われるため、どちらも有害物質として意識されやすいですが、管理濃度は大きく異なります。
- 3. メタノールの管理濃度は200ppmであり、0.1ppmではありません。正しくは:メタノールの管理濃度は200ppmである。選びやすい理由:固定液や染色液の溶媒として使用されることがあるため、病理検査室で見かける物質です。混同注意:他のアルコール類や有機溶剤の管理濃度と混同しやすいです。
- 4. クロロホルムの管理濃度は3ppmであり、0.1ppmではありません。正しくは:クロロホルムの管理濃度は3ppmである。選びやすい理由:以前は組織処理に用いられることもありましたが、現在は毒性が高いため使用が制限されています。比較的低い管理濃度であるため、0.1ppmと勘違いしやすいかもしれません。混同注意:他のハロゲン化炭化水素系溶剤や、非常に管理濃度が低い他の物質と混同しやすいです。
- 5. 正解。ホルムアルデヒド(特にホルマリンとして)は病理検査の固定液として極めて広く使用されています。その強い刺激性、発がん性(特定化学物質)から、作業環境における管理濃度は0.1ppmと厳しく定められています。これは非常に低い数値であり、その有害性を示しています。選びやすい理由:他の有機溶剤も有害ですが、ホルムアルデヒドの管理濃度が特に低いことを知らないと選べないかもしれません。混同注意:病理検査で多用されるため、危険性は認識されていても、具体的な管理濃度まで把握していないと迷う可能性があります。
国試ポイント
病理検査で使用される主要な有害物質とその管理濃度(特に特定化学物質の管理濃度)を正確に理解しているかを問う問題です。単なる物質名だけでなく、具体的な管理数値まで記憶しているかがポイントになります。
混同注意
病理検査で頻繁に使用されるキシレンやアセトンなどの有機溶剤とホルムアルデヒドの管理濃度を混同しやすいです。特に、ホルムアルデヒドの管理濃度が他の多くの有機溶剤と比較して桁違いに低い点を覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、病理検査で特に重要な物質(ホルムアルデヒド、キシレン、アセトン、メタノールなど)について、それぞれの用途と、特に管理濃度の低い特定化学物質に指定されているものを正確に把握しているかを確認すると良いでしょう。また、労働安全衛生法に基づく各種規則(有機溶剤中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則など)についても復習が必要です。
関連知識
特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則。発がん性物質とその管理濃度の理解。GHS分類における有害性情報。