電子顕微鏡標本作製についての組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
電子顕微鏡で組織や細胞を観察するためには、非常に薄い切片を作製する必要があります。この超薄切には、鋭利なダイヤモンドナイフが使用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. グルタルアルデヒドは前固定に用いられ、後固定には通常オスミウム酸が使用されます。正しくは:グルタルアルデヒド前固定またはオスミウム酸後固定選びやすい理由:グルタルアルデヒドが固定剤であることは知っているため、一見正しい選択肢に見えるかもしれません。混同注意:前固定と後固定の固定剤の種類とその役割が混同されやすいです。
- 2. 酢酸ウランは電子染色剤として用いられ、包埋剤ではありません。包埋剤としてはエポキシ樹脂などが使われます。正しくは:酢酸ウラン電子染色またはエポキシ樹脂包埋選びやすい理由:酢酸ウランが標本作製に用いられることは事実であり、その役割を正確に覚えていないと誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:包埋剤と電子染色剤の用途が混同されやすいです。
- 3. トリミングには通常、使い捨ての安全カミソリやトリミング用の刃物を使用します。ガラスナイフは超薄切に用いられます。正しくは:ガラスナイフ超薄切またはトリミング用刃物でトリミング選びやすい理由:ガラスナイフが電子顕微鏡の標本作製に用いられることは正しいですが、その用途が間違っているため、知識が不正確だと迷いやすいです。混同注意:ガラスナイフとダイヤモンドナイフの使用目的、およびトリミングと超薄切の工程が混同されやすいです。
- 4. 正解。電子顕微鏡用の標本の超薄切には、ダイヤモンドナイフが広く使用されます。非常に薄い切片(数十nm)を得るために不可欠な道具です。
- 5. 「ビームカプセル」という用語は電子顕微鏡の標本作製工程には存在しません。電子染色には酢酸ウランやクエン酸鉛などが用いられます。正しくは:酢酸ウラン電子染色選びやすい理由:他の選択肢で知らない用語があったり、自信がない場合に、似たような響きの言葉に惑わされる可能性があります。混同注意:電子顕微鏡に関する専門用語が複数あるため、語句の混同や誤認が生じやすいです。
国試ポイント
電子顕微鏡標本作製における各工程で使用される試薬や器具の名称、およびその役割が問われています。特に、固定、包埋、薄切、染色といった主要なステップと、それぞれに対応する代表的な材料を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
固定剤(グルタルアルデヒド、オスミウム酸)、包埋剤(エポキシ樹脂)、薄切用ナイフ(ガラスナイフ、ダイヤモンドナイフ)、染色剤(酢酸ウラン、クエン酸鉛)のそれぞれの役割と対応が混同されやすいです。特に、ガラスナイフとダイヤモンドナイフの用途の違い、そして前固定と後固定の区別が頻出です。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、電子顕微鏡標本作製における「前固定」「後固定」「脱水」「包埋」「薄切」「電子染色」の各工程と、それぞれの工程で用いられる主な試薬・器具の正確な組み合わせを問う内容が予想されます。また、それぞれの試薬や器具の具体的な作用機序や選択理由が問われる可能性もあります。
関連知識
電子顕微鏡の種類(TEM, SEM)、その原理、観察可能な分解能、像の形成原理、および一般的な光学顕微鏡との違いについても理解しておく必要があります。