線溶因子はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
プラスミノゲンは線溶系の中心的な因子であり、組織プラスミノゲン活性化因子(t-PA)やウロキナーゼプラスミノゲン活性化因子(u-PA)によってプラスミンに変換されます。生成されたプラスミンはフィブリンを分解し、血栓溶解に寄与します。FDPはフィブリンの分解産物、フィブリノゲンとプロトロンビンは凝固因子、アンチトロンビンは凝固阻止因子です。
選択肢ごとの解説
- 1. FDP(フィブリン分解産物)は、線溶によってフィブリンが分解された結果生じる物質であり、線溶因子そのものではありません。正しくは:FDPはフィブリンがプラスミンによって分解された際に生成される分解産物である。選びやすい理由:線溶系の「結果」として産生されるため、線溶と関連が深いと誤解しやすい。混同注意:線溶「因子」と線溶「産物」を混同しやすい。
- 2. フィブリノゲンは凝固系の主要なタンパク質であり、トロンビンによってフィブリンに変換され、血栓形成に寄与します。線溶因子ではありません。正しくは:フィブリノゲンは凝固因子の一つである。選びやすい理由:フィブリンと名前が似ているため、線溶系と関係があるように見える。混同注意:凝固系と線溶系の基本的な役割を混同しやすい。フィブリンが線溶の標的であるため、フィブリノゲン自体が線溶因子だと誤解しやすい。
- 3. 正解。プラスミノゲンは線溶系の主要な前駆体タンパク質です。活性化されるとプラスミンとなり、フィブリンを分解して血栓を溶解する役割を担います。選びやすい理由:他の凝固因子と見分けがつきにくい可能性がある。混同注意:凝固因子と線溶因子の区別がつかない場合に迷いやすい。
- 4. プロトロンビンは凝固系の因子であり、活性化されるとトロンビンとなり、フィブリノゲンをフィブリンに変換して凝固を促進します。線溶因子ではありません。正しくは:プロトロンビンは凝固因子の一つである。選びやすい理由:主要な凝固因子であるため、血液凝固・線溶に関する問題では選択肢として挙がりやすい。混同注意:凝固因子と線溶因子を混同しやすい。
- 5. アンチトロンビンは凝固阻止因子の一つであり、トロンビンなどのセリンプロテアーゼの活性を阻害することで凝固を抑制します。線溶因子ではありません。正しくは:アンチトロンビンは凝固阻止因子の一つである。選びやすい理由:「アンチ」という言葉から、何らかの分解や抑制に関与すると誤解しやすい。また、凝固「系」の調整因子であるため、線溶系と誤って関連付けやすい。混同注意:線溶系と凝固阻止系を混同しやすい。抗凝固作用を持つ物質全般と、線溶因子を混同しやすい。
国試ポイント
線溶系の主要な構成要素とその役割を理解しているか、また凝固系や凝固阻止系の因子と区別できるかが問われています。
混同注意
凝固因子と線溶因子、凝固阻止因子、およびそれぞれの代謝産物の区別。
次に同じ論点が出たら
線溶系の活性化因子(t-PA, u-PA)や阻害因子(PAI-1, α2-AP)についても理解しているか。
関連知識
凝固・線溶系の全体像、各因子の名称と機能、関連する疾患(血栓症、出血傾向)。