検体の採取と取扱いで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
精液所見は日によって大きく変動するため、1回の検査では評価できません。精液検査は3か月以内に少なくとも2回行うことが推奨されています(公式正答4)。
選択肢ごとの解説
- 1. 羊水は光に当たるとビリルビンが分解される可能性があるため、遮光容器に入れるのが適切です。正しくは:採取した羊水は遮光容器に入れる。選びやすい理由:一般的な検査では透明容器が多いため、誤って選びやすいです。混同注意:他の一般的な体液検体(尿や血液など)の容器と混同しやすいです。
- 2. 尿細胞診検査では、細胞の変性が進むことを避けるため、新鮮な随時尿や早朝尿を用いるのが一般的です。24時間蓄尿は、特定の物質の排泄量を測定する生化学検査などに用いられます。正しくは:尿細胞診検査には新鮮な随時尿や早朝尿を使用する。選びやすい理由:24時間蓄尿が他の尿検査に用いられるため、尿検査全般に適用されると誤解しやすいです。混同注意:生化学検査における尿中成分測定のための24時間蓄尿と混同しやすいです。
- 3. うがい薬に含まれる成分が喀痰中の細胞や微生物に影響を与える可能性があるため、喀痰採取前には水道水でのうがいが推奨されます。正しくは:自然喀痰採取は採取前に水道水でうがいをする。選びやすい理由:口腔内を清潔にするという目的は正しいですが、うがい薬がその手段として適切であると誤解しやすいです。混同注意:口腔ケア一般におけるうがい薬の使用と、検査目的の喀痰採取における口腔洗浄方法を混同しやすいです。
- 4. 正解。精液検査は、1回の結果だけでは評価できないため、3か月以内に少なくとも2回行うことが推奨されています。選びやすい理由:禁欲期間に関する具体的な数字は覚えにくいため、曖昧な知識だと判断に迷うことがあります。
- 5. 腰椎穿刺で最初に採取される髄液は、穿刺針の挿入時に混入する可能性のある末梢血細胞(穿刺による出血)が含まれることがあるため、細胞学的検査には通常、2番目以降の試験管に採取された髄液を使用します。正しくは:腰椎穿刺で最初に得られた髄液は細胞学的検査に使用する。選びやすい理由:「最初に得られた」という言葉が、検査に適さない理由を想起させやすいため、正しい記述のように感じやすいです。ただし、この選択肢では「使用しない」と否定形になっているため、その点で誤りです。混同注意:細胞数測定の際に穿刺時出血の影響を避けるために初回検体を避けることがあるという知識と、この選択肢の否定形を混同しやすいです。
国試ポイント
検体採取の基本的な知識、特に特殊な検体(羊水、喀痰、精液、髄液など)の取り扱いにおける注意点が問われています。具体的な数値や推奨事項を正確に覚えているかがポイントになります。
混同注意
各検体の一般的な採取方法と、特殊な状況下での注意点(例:遮光、禁欲期間、新鮮度、うがい方法、採血混入のリスク)が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各検体採取の目的と、その目的に合わせた最適な採取・保存条件(容器の種類、保存温度、期間、前処置など)を細かく確認する必要があります。特に、なぜその方法が推奨されるのか、その理由まで理解していると、応用問題にも対応できます。
関連知識
・羊水検査:光の影響を受けやすいビリルビンなどの測定がある場合は遮光が必要。・尿細胞診:細胞変性を避けるため新鮮尿が必須。・喀痰検査:口腔内細菌の混入を避けるため水道水うがい。うがい薬は検査に影響を及ぼす可能性。・髄液検査:初回検体は穿刺時の混入細胞(特に赤血球)の影響を避けるため、細胞数測定などでは避ける。