細菌の構造について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
細菌の細胞壁は、グラム陽性菌とグラム陰性菌の区別にも用いられる重要な構造であり、その主成分はペプチドグリカンです。この多糖とアミノ酸からなる複合体は、細胞の形状を保ち、浸透圧変化から細菌を保護する役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. 細菌は原核生物であり、真核生物が持つ核膜に囲まれた明確な核は持っていません。正しくは:細菌は核膜を持たず、核様体としてDNAが細胞質中に存在します。選びやすい理由:真核細胞の構造と混同しやすいですが、細菌は原核細胞です。混同注意:真核生物の核
- 2. 細菌は原核生物であり、ミトコンドリアのような膜結合性の細胞小器官を持っていません。エネルギー産生は細胞膜などで行われます。正しくは:細菌はミトコンドリアを持たず、細胞膜が呼吸鎖酵素を持つなどしてエネルギー産生を行います。選びやすい理由:エネルギー産生を行う器官として選択肢に提示されがちですが、細菌は原核生物です。混同注意:真核生物のミトコンドリア
- 3. 外膜はグラム陰性菌に特有の構造であり、グラム陽性菌は外膜を持ちません。正しくは:グラム陰性菌の細胞体外側には外膜があります。選びやすい理由:グラム陽性菌と陰性菌の構造の違いは頻出なので、その知識を曖昧にしていると誤りやすいです。混同注意:グラム陰性菌の外膜
- 4. タイコ酸(リポタイコ酸を含む)はグラム陽性菌の細胞壁(ペプチドグリカン層)に存在する成分であり、グラム陰性菌には存在しません。正しくは:タイコ酸はグラム陽性菌の細胞壁に含まれます。選びやすい理由:細胞壁の成分は複雑なので、陽性菌と陰性菌で何が違うのか混同しやすいです。混同注意:グラム陽性菌の細胞壁成分
- 5. 正解。ペプチドグリカンは、細菌の細胞壁の主要な構成成分であり、細胞の形態維持と浸透圧からの保護に重要な役割を果たします。グラム陽性菌では厚く、グラム陰性菌では薄いですが、どちらにも存在します。選びやすい理由:多くの細菌に共通する基本的な構造であるため、誤りを見つけにくいかもしれません。混同注意:細胞壁を持たない細胞や、他の微生物(真菌など)の細胞壁成分
国試ポイント
細菌と真核細胞の違い、およびグラム陽性菌とグラム陰性菌の構造上の違いに関する基本的な知識が問われています。特に、核膜、ミトコンドリアといった細胞小器官の有無、細胞壁の構成成分(ペプチドグリカン、外膜、タイコ酸)が重要です。
混同注意
真核細胞の構造、グラム陽性菌とグラム陰性菌の細胞壁の具体的な構成成分、それぞれの微生物(細菌、真菌、ウイルスなど)の構造的特徴。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た際には、選択肢一つ一つについて、それがグラム陽性菌か陰性菌か、原核生物か真核生物か、という視点で確認すると良いでしょう。特に主要な成分や構造の有無は確実に覚える必要があります。
関連知識
原核生物と真核生物の定義、グラム染色法の原理、細菌細胞壁の機能、細胞膜・細胞質・核様体の役割。