予防接種で不活化ワクチンが使用されているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
日本脳炎ワクチンは、病原体を不活化(死滅または感染性を失わせる)して作られる不活化ワクチンに分類されます。不活化ワクチンは、生きた病原体を使用しないため安全性は高いですが、免疫持続期間が比較的短い傾向にあります。対して、黄熱、風疹、麻疹、流行性耳下腺炎の各ワクチンは、病原体の毒性を弱めた生きたウイルスや細菌を用いる弱毒生ワクチンに分類されます。弱毒生ワクチンは、体内で増殖して自然感染に近い免疫を誘導するため、強力で持続性の高い免疫が得られる特徴があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 黄熱ワクチンは、病原性を弱めた生きたウイルスを用いた弱毒生ワクチンです。正しくは:黄熱ワクチンは弱毒生ワクチンである。選びやすい理由:馴染みが薄い疾患のため、ワクチンの種類を把握していないと推測で選んでしまう可能性がある。混同注意:他の不活化ワクチン(例:B型肝炎ワクチン)や、一部の生ワクチンと不活化ワクチン両方が存在する疾患(例:ポリオ)などと混同しやすい。
- 2. 風疹ワクチンは、病原性を弱めた生きたウイルスを用いた弱毒生ワクチンです。麻疹ワクチン、流行性耳下腺炎ワクチンとともにMMRワクチンとして接種されることがあります。正しくは:風疹ワクチンは弱毒生ワクチンである。選びやすい理由:麻疹、風疹、流行性耳下腺炎がセットで接種されることが多いため、ワクチンの種類も同一であると誤解しやすい。混同注意:日本脳炎ワクチン(不活化ワクチン)やインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)など、不活化ワクチンと混同しやすい。
- 3. 麻疹ワクチンは、病原性を弱めた生きたウイルスを用いた弱毒生ワクチンです。一般的に風疹ワクチンと混合されてMRワクチンとして接種されます。正しくは:麻疹ワクチンは弱毒生ワクチンである。選びやすい理由:定期接種として広く普及しているため、その詳細な種類まで意識が向かない場合がある。混同注意:DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン)のような不活化ワクチンと混同しやすい。
- 4. 正解。日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスを化学的処理などで不活化(感染性をなくす)して作られています。ウイルスは死んでいますが、免疫応答を誘導する抗原性は保持されています。
- 5. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)ワクチンは、病原性を弱めた生きたウイルスを用いた弱毒生ワクチンです。正しくは:流行性耳下腺炎ワクチンは弱毒生ワクチンである。選びやすい理由:麻疹、風疹とともにMMR混合ワクチンの一部として知られているため、他の2つと同じ生ワクチンであることを見落としやすい。混同注意:破傷風トキソイド(不活化ワクチン)やB型肝炎ワクチン(不活化ワクチン)など、不活化ワクチンと混同しやすい。
国試ポイント
ワクチンの種類(生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイド、組換えタンパクワクチンなど)と、それぞれに分類される具体的な疾患名を問う問題は頻出です。特に、定期接種や任意接種で用いられる主要なワクチンの種類については正確な知識が求められます。また、それぞれのワクチンの特性(安全性、免疫持続期間、接種禁忌など)も関連して問われることがあります。
混同注意
弱毒生ワクチンと不活化ワクチンの区別、特に定期接種に含まれるワクチンの分類。特定の疾患に対して生ワクチンと不活化ワクチンの両方がある場合(例:ポリオ)の区別も混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
ワクチンの種類を問う問題が出たら、まずは「生ワクチン」か「不活化ワクチン」かを大別する視点を持つことが重要です。主要な疾患について、どちらの種類のワクチンが使われているかを正確に記憶し、特に迷いやすい疾患(例:日本脳炎、ポリオなど)については注意して確認しましょう。さらに、それぞれのワクチンの特性(生ワクチンは免疫持続が長く、不活化ワクチンは安全性が高い傾向にあるなど)も合わせて理解しておくと、応用問題にも対応できます。
関連知識
生ワクチン: 結核(BCG)、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、黄熱、ロタウイルスなど。不活化ワクチン: 日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌(成人用・小児用)、Hib、DPT-IPV(四種混合)、狂犬病など。トキソイド: ジフテリア、破傷風など。組換えタンパクワクチン: HPV(子宮頸がん)ワクチンの一部、B型肝炎ワクチン。ワクチンの接種間隔、禁忌事項(特に妊娠中や免疫不全者への生ワクチンの接種可否)。