国勢調査で分かるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
国勢調査は、日本の人口構成(年齢、性別など)、世帯の状況、就業状態などを5年ごとに全国民を対象に調査するものです。老年化指数は「老年人口(65歳以上)÷年少人口(0~14歳)×100」で算出され、国勢調査で得られる年齢階級別人口データがその算出の基礎となります。他の選択肢は、主に人口動態統計から算出されるか、複数の統計データを組み合わせて算出される指標であり、国勢調査のみで直接わかるものではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 粗死亡率は、人口1,000人あたりの年間死亡者数を示す指標であり、主に人口動態統計(死亡票)から算出されます。国勢調査では死亡者数は直接調査されません。正しくは:粗死亡率は人口動態統計から算出されます。選びやすい理由:人口に関する統計なので、国勢調査も関連すると誤解しやすいかもしれません。混同注意:粗死亡率は人口に関する指標ですが、国勢調査では出生・死亡は直接の調査項目ではありません。
- 2. 平均寿命は、ある年齢の人があと何年生きられるかを示し、特に0歳児の平均余命を指します。これは生命表に基づいて計算され、主に人口動態統計の死亡数や住民基本台帳の人口データが用いられます。国勢調査のデータのみでは算出できません。正しくは:平均寿命は生命表に基づいて計算され、人口動態統計などが用いられます。選びやすい理由:国勢調査が人口構成を明らかにするため、寿命も関連すると感じるかもしれません。混同注意:平均寿命は生命表から算出されるものであり、国勢調査の項目ではありません。
- 3. 総再生産率は、女性が生涯に産む女児の平均数を示す指標で、将来の人口再生産力を表します。これは出生に関するデータ(人口動態統計)から算出されるものであり、国勢調査では出生数や性別を直接的に問う調査は行いません。正しくは:総再生産率は人口動態統計の出生数データから算出されます。選びやすい理由:人口の再生産に関する指標であり、人口動態と密接に関連するため、国勢調査で把握できると誤解しやすいかもしれません。混同注意:総再生産率は出生率に関連する指標であり、国勢調査の主要な調査項目ではありません。
- 4. 正解。老年化指数は、年少人口(0~14歳)に対する老年人口(65歳以上)の割合を示す指標であり、国勢調査で得られる年齢階級別人口データに基づいて算出されます。国勢調査は、日本のすべての居住者を対象として、年齢、性別、世帯構成などを把握するため、この指数を算出するのに不可欠な基礎データを提供します。
- 5. 合計特殊出生率は、1人の女性が生涯に産む子供の平均数を示す指標です。これは主に人口動態統計の出生数と女性の年齢別人口データ(国勢調査や住民基本台帳から得られる)を組み合わせて算出されますが、国勢調査単独で直接わかる項目ではありません。特に、年間の出生数は人口動態統計で把握されます。正しくは:合計特殊出生率は主に人口動態統計の出生数データと、国勢調査による年齢別女性人口データを用いて算出されます。選びやすい理由:国勢調査が人口構成を明らかにするため、出生率も関連すると感じるかもしれません。しかし、出生『数』は人口動態統計で把握されます。混同注意:合計特殊出生率は人口動態統計と国勢調査のデータを組み合わせて算出されるものであり、国勢調査のみで直接わかるものではありません。
国試ポイント
国勢調査、人口動態統計、国民生活基礎調査など、主要な統計調査で何が把握できるのか、それぞれの調査目的と主な項目を正確に理解しているかが問われています。特に、各指標がどの統計データから算出されるのかを区別できる必要があります。
混同注意
人口動態統計と国勢調査で把握できる情報の違い、および、ある指標を算出するために必要な元データが何かを混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、各人口統計の目的と調査項目を正しく想起し、提示された指標がどの調査データから直接的、あるいは主に算出されるかを判断します。特に、国勢調査が「ある時点の静的な人口構造」を捉えるのに対し、人口動態統計が「人口の動的な変化(出生・死亡など)」を捉える点を区別することが重要です。
関連知識
国勢調査の調査項目(年齢、性別、世帯員の数、住居の種類など)、人口動態統計の調査項目(出生、死亡、婚姻、離婚)、国民生活基礎調査の調査項目(世帯構造、健康、介護、年金など)、それぞれの目的と主な指標。生命表の概念。