病理解剖において臨床検査技師が実施できないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
遺族への剖検所見の説明は、医学的な診断や予後の説明を含む医師法に定められた医療行為であり、臨床検査技師が単独で実施することは認められていません。その他の選択肢にある行為は、医師の指導・監督のもとで臨床検査技師が補助者として実施することが可能です。
選択肢ごとの解説
- 1. 開頭は病理解剖において重要な手技であり、臨床検査技師は医師の指導・監督のもと、補助者として実施することが可能である。完全に禁止されている行為ではない。正しくは:医師の指導・監督のもと、補助者として実施可能。選びやすい理由:開頭は専門的な手技に見えるため、臨床検査技師が実施できないと考えやすい。混同注意:医師のみが行える手技と混同しやすい。
- 2. 皮膚の縫合は、解剖後の処置として臨床検査技師が医師の指導・監督のもと、補助者として実施することが可能である。遺体の尊厳保持のために重要な作業である。正しくは:医師の指導・監督のもと、補助者として実施可能。選びやすい理由:縫合は医療行為と捉えられがちだが、解剖後の処置としては補助可能。混同注意:外科手術における縫合と混同しやすい。
- 3. 臓器重量の測定は、病理解剖における基本的な検査項目の一つであり、臨床検査技師が日常的に実施する業務範囲内である。正しくは:臨床検査技師が日常的に実施する業務範囲内である。選びやすい理由:測定作業自体は可能だが、その結果の解釈や診断と混同すると誤り。混同注意:測定と診断を混同しやすい。
- 4. 細菌培養検体の採取は、感染症の診断に不可欠な手技であり、臨床検査技師が医師の指導・監督のもと、補助者として実施することが可能である。正しくは:医師の指導・監督のもと、補助者として実施可能。選びやすい理由:検体採取は医療行為に見えるが、検査の一部として補助は可能。混同注意:生体からの検体採取と混同しやすい。
- 5. 正解。遺族への剖検所見の説明は、最終的な診断結果や病態の評価を伝える行為であり、医師法により医師のみが行うことが許されている医療行為である。臨床検査技師が単独で実施することはできない。正しくは:医師法に基づき、医師のみが行うことが許されている医療行為。選びやすい理由:病理に関する知識を持っているため、説明自体は可能だと錯覚しやすい。混同注意:検査結果の報告(技師が検査室で行う業務)と、患者・遺族への説明(医師の業務)を混同しやすい。
国試ポイント
臨床検査技師の業務範囲と医師法に規定された医療行為の理解が問われている。特に、最終的な診断や説明責任が医師にあることを正確に把握しているかがポイントとなる。
混同注意
臨床検査技師の業務は多岐にわたるため、どこまでが補助可能で、どこからが医師の専権事項かを混同しやすい。特に、検体採取や物理的な処置(縫合など)と、診断や説明といった判断を伴う行為の区別が重要である。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出題された場合は、医師法に規定された医療行為、特に診断、治療方針の決定、患者・遺族への説明が医師の専権事項であることを確認する。物理的・技術的な補助業務は、医師の監督下であれば臨床検査技師も関与できる場合が多い。
関連知識
医師法、医療従事者の業務範囲、臨床検査技師等に関する法律、病理解剖のプロセス。