細胞診検体処理法のうち集細胞法でないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
圧挫法は、組織片や細胞塊をスライドガラス上で物理的に押しつぶし、細胞を単層に広げて観察しやすくするための処理法です。これは細胞を特定の位置に『集める』ことを目的とする集細胞法とは異なります。一方、遠心沈殿法、フィルター法、自動細胞収集法、セルブロック法はいずれも、液体検体中の細胞を効率的に回収・濃縮してスライドガラス上やブロック内に『集める』ことを目的とした集細胞法に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。圧挫法は、組織片や凝集した細胞をスライドガラス上で押しつぶし、均一に広げることで細胞を単層にする処理法であり、細胞を特定の場所に集める「集細胞」の目的とは異なります。主に病理組織診断や細胞診の補助診断で用いられ、細胞の形態を観察しやすくするために行われます。正しくは:この選択肢は正答であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:他の選択肢がすべて集細胞法であるため、残った圧挫法が集細胞法ではないと判断しやすいでしょう。混同注意:『検体処理法』という広い括りの中で、『集細胞』ではないものを選ぶ問題であるため、広義の処理法と混同しやすいかもしれません。
- 2. 遠心沈殿法は、液体検体(尿、体腔液など)から遠心力を用いて細胞を底に集め、上清を除去することで細胞を濃縮する集細胞法の一つです。正しくは:遠心沈殿法は細胞診における代表的な集細胞法です。選びやすい理由:一般的な検査室で広く行われるため、細胞診の検体処理法として認識されやすいです。混同注意:他の物理的な方法(フィルター法など)と並列に提示されるため、集細胞法のバリエーションとして認識されているかを問われます。
- 3. フィルター法は、液体検体中の細胞を特殊なフィルターに通して捕捉し、フィルター上に細胞を集める集細胞法です。特に微量の細胞を効率よく回収する際に有効です。正しくは:フィルター法は細胞診における重要な集細胞法の一つです。選びやすい理由:これも遠心沈殿法と同様に、比較的よく知られた集細胞法であるため、選択肢として違和感が少ないです。混同注意:物理的な分離方法として、遠心沈殿法と並んで集細胞法として認識されている必要があります。
- 4. 自動細胞収集法(例: 液状化検体処理システム)は、専用の装置を用いて検体から細胞を均一に分散させ、フィルターや遠心分離などを組み合わせてスライドガラス上に均一に細胞を塗抹・集細胞するシステムです。効率的かつ標準化された方法で細胞を集めます。正しくは:自動細胞収集法は現代の細胞診で広く用いられる集細胞法です。選びやすい理由:『自動』という言葉から、より高度な処理を連想し、集細胞法であると判断しやすいです。混同注意:液状化検体処理(LBC)の一部として行われる集細胞の手法であり、手動の方法と対比して理解されているかが問われます。
- 5. セルブロック法は、液体検体中の細胞を凝集させてパラフィン包埋ブロックを作製する手法であり、この過程で細胞を物理的に集めるため、集細胞法の一つとみなされます。主に組織診の補助や免疫染色などに利用されます。正しくは:セルブロック法は細胞を回収し、集塊として処理するため、集細胞法に分類されます。選びやすい理由:細胞診というより組織診に近いイメージを持つかもしれませんが、細胞を集めて固めるという点で集細胞法です。混同注意:組織診の手法と混同されがちですが、細胞を集めてブロックにするプロセスは集細胞の一種です。
国試ポイント
この問題は、細胞診検体処理法における基本的な手法の分類とその目的を理解しているかを問うものです。特に『集細胞法』が何を指すのか、また、各処理法がどのような目的で行われるのかを正確に把握している必要があります。圧挫法が他の集細胞法とは異なる目的を持つことを識別できるかがポイントです。
混同注意
圧挫法と他の集細胞法(遠心沈殿法、フィルター法など)の目的。セルブロック法が集細胞法の一種であること。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、それぞれの検体処理法がどのような検体に適用され、どのような目的で、どのような手順で行われるかを問われる可能性があります。また、各方法の利点・欠点や、特定の疾患診断における応用についても理解しているかを確認しましょう。
関連知識
液状化検体処理(LBC)の原理、塗抹標本作製法、細胞固定法、特殊染色前の前処理など、細胞診検体処理全般の知識。