ウイルスと疾患の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
EBウイルスは伝染性単核球症の主要な原因であり、ロタウイルスは乳幼児急性胃腸炎の主要な原因ウイルスです。他の選択肢は、ウイルスと疾患の組み合わせが誤っています。アデノウイルスは咽頭結膜熱、パルボウイルスB19は伝染性紅斑、コクサッキーウイルスは手足口病やヘルパンギーナ、サイトメガロウイルスは先天性巨細胞封入体症などを引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。EBウイルス(Epstein-Barr Virus)は、伝染性単核球症の主要な原因ウイルスです。特に思春期以降の初感染で発症しやすいとされています。
- 2. 正解。ロタウイルスは、乳幼児の重症な急性胃腸炎の主な原因ウイルスであり、特に冬季に流行します。嘔吐や下痢、発熱が特徴です。
- 3. アデノウイルスが引き起こすのは、咽頭結膜熱(プール熱)や胃腸炎などです。伝染性紅斑(りんご病)の原因ウイルスはヒトパルボウイルスB19です。正しくは:アデノウイルス → 咽頭結膜熱、ヒトパルボウイルスB19 → 伝染性紅斑選びやすい理由:アデノウイルスは小児に様々な感染症を引き起こすため、関連する疾患と混同しやすい。混同注意:咽頭結膜熱と伝染性紅斑を混同しやすい。また、伝染性紅斑はパルボウイルスが原因であることを忘れてしまう可能性がある。
- 4. コクサッキーウイルスは、手足口病やヘルパンギーナ、心筋炎などを引き起こします。先天性巨細胞封入体症の原因はサイトメガロウイルス(CMV)です。正しくは:コクサッキーウイルス → 手足口病、サイトメガロウイルス → 先天性巨細胞封入体症選びやすい理由:コクサッキーウイルスは新生児にも感染し、様々な症状を起こすため、先天性疾患との関連を疑ってしまう可能性がある。混同注意:サイトメガロウイルス感染症とコクサッキーウイルス感染症が混同されやすい。特にサイトメガロウイルスが胎内感染を起こし、先天性疾患の原因となることが重要。
- 5. サイトメガロウイルス(CMV)は、先天性巨細胞封入体症や伝染性単核球症様症候群(異型リンパ球増多症)、免疫不全患者における日和見感染症などを引き起こします。咽頭結膜熱の原因はアデノウイルスです。正しくは:サイトメガロウイルス → 先天性巨細胞封入体症、アデノウイルス → 咽頭結膜熱選びやすい理由:サイトメガロウイルスも様々な症状を引き起こすため、他のウイルス疾患と混同されやすい。混同注意:サイトメガロウイルスとアデノウイルスによる疾患を混同しやすい。特に「咽頭結膜熱」はアデノウイルスによる典型的な疾患である。
国試ポイント
本問題は、主要なウイルスの名称とその代表的な関連疾患との正確な組み合わせを問うものです。特に小児によく見られる疾患や、特徴的な病名を持つ疾患と原因ウイルスの知識が重要となります。複数のウイルスが類似の症状を引き起こす場合や、ウイルスの名称が似ている場合(例: EBウイルスとサイトメガロウイルスによる伝染性単核球症様症候群)に注意が必要です。
混同注意
多くのウイルスが発熱や咽頭痛、発疹などの非特異的な症状を引き起こすため、それぞれのウイルスの『特徴的な』疾患や病態を正確に覚えることが重要です。特に『伝染性単核球症』はEBウイルスとサイトメガロウイルスの両方で起こり得ますが、本問題ではEBウイルスが正解となるように提示されています。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、疾患名から原因ウイルスを問う形式や、特定のウイルスの特徴的な検査所見を問う形式、予防法(例: ワクチン)を問う形式で出題される可能性があります。特に、それぞれのウイルスの感染経路や好発年齢、重症化しやすいリスクグループについても確認が必要です。
関連知識
EBウイルス: B細胞に感染、潜伏感染。ロタウイルス: 二本鎖RNAウイルス、小腸絨毛上皮細胞に感染。アデノウイルス: DNAウイルス、咽頭結膜熱、出血性膀胱炎。コクサッキーウイルス: ピコルナウイルス科、エンテロウイルス属。サイトメガロウイルス: ヘルペスウイルス科、先天性感染、免疫不全時の日和見感染。