血清鉄100μg/dL、不飽和鉄結合能150μg/dLにおけるトランスフェリンの飽和度[%]はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
トランスフェリン飽和度(TSAT)は、血清鉄と総鉄結合能(TIBC)の比率で表されます。TIBCは血清鉄と不飽和鉄結合能(UIBC)の合計なので、まずTIBCを計算します。TIBC = 100 µg/dL (血清鉄) + 150 µg/dL (UIBC) = 250 µg/dL。次に、TSAT = (血清鉄 ÷ TIBC) × 100 % = (100 µg/dL ÷ 250 µg/dL) × 100 % = 0.4 × 100 % = 40 % となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 計算式に当てはめると、分子は血清鉄の100、分母は総鉄結合能(TIBC = 血清鉄 + UIBC)の250となり、100/250 = 0.4、つまり40%が正しい結果です。20%は計算間違いです。正しくは:正しくは40%です。選びやすい理由:計算式を誤解釈したり、UIBCとTIBCを混同したりすると誤った数値になります。混同注意:UIBCをTIBCと誤解する、あるいは計算式の分子と分母を間違える。
- 2. 計算式に当てはめると、分子は血清鉄の100、分母は総鉄結合能(TIBC = 血清鉄 + UIBC)の250となり、100/250 = 0.4、つまり40%が正しい結果です。33%は計算間違いです。正しくは:正しくは40%です。選びやすい理由:100/300(TIBCが300と誤認)など、分母を誤って計算するとこの値に近くなる可能性があります。混同注意:UIBCとTIBCの区別、または計算時の数値の取り違え。
- 3. 正解。トランスフェリン飽和度(TSAT)は、(血清鉄 ÷ 総鉄結合能)× 100 % で計算されます。総鉄結合能(TIBC)は、血清鉄と不飽和鉄結合能(UIBC)の合計であるため、TIBC = 100 µg/dL + 150 µg/dL = 250 µg/dL となります。したがって、TSAT = (100 µg/dL ÷ 250 µg/dL) × 100 % = 0.4 × 100 % = 40 % です。正しくは:この選択肢は正解です。
- 4. 計算式に当てはめると、分子は血清鉄の100、分母は総鉄結合能(TIBC = 血清鉄 + UIBC)の250となり、100/250 = 0.4、つまり40%が正しい結果です。60%は計算間違いです。正しくは:正しくは40%です。選びやすい理由:UIBCを分子にしたり(UIBC/TIBC)、あるいはTIBCとUIBCの比率を間違えたりするとこの値に近くなる可能性があります。混同注意:分子と分母の取り違え、あるいはUIBCを直接パーセンテージに変換しようとすること。
- 5. 計算式に当てはめると、分子は血清鉄の100、分母は総鉄結合能(TIBC = 血清鉄 + UIBC)の250となり、100/250 = 0.4、つまり40%が正しい結果です。67%は計算間違いです。正しくは:正しくは40%です。選びやすい理由:何らかの計算間違いや、分母を誤って設定した場合に出やすい値です(例: UIBCを分母に使うなど)。混同注意:計算式の誤解、特に分母のTIBCの算出ミス。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、鉄代謝マーカーの基本的な概念と、その計算式を正しく理解しているかが問われます。特に、血清鉄、UIBC、TIBC、TSATの関係性を理解し、与えられた数値から正確に計算できる能力が重要です。
混同注意
不飽和鉄結合能(UIBC)と総鉄結合能(TIBC)を混同しやすいため注意が必要です。TIBCはトランスフェリンが結合できる鉄の『総量』であり、UIBCはトランスフェリンがまだ結合していない『空き容量』です。また、TIBCの算出には血清鉄とUIBCの足し算が必要であることを忘れないようにしましょう。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まずTIBCを正しく計算できるかを確認し、次にTSATの計算式(血清鉄 / TIBC)を正確に適用できるかを判断します。
関連知識
鉄欠乏性貧血や鉄過剰症の診断において、血清鉄、フェリチン、TIBC、TSATは重要な指標です。これらの値の変動パターンを理解することは、疾患の病態把握に不可欠です。例えば、鉄欠乏性貧血では血清鉄とTSATは低下し、TIBCは上昇する傾向があります。