足関節上腕血圧比〈ABI〉で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ABI測定は、足関節(通常は足首)における収縮期血圧を、上腕における収縮期血圧で割ることで算出されます。下肢のカフは足関節部(後脛骨動脈または足背動脈の拍動部位)に装着して測定するのが正しい手順であり、膝部分に装着するのは誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. ABI測定において、室温の管理は重要です。寒すぎると血管が収縮し、適切な血圧測定が難しくなるため、20~25℃程度が推奨されます。25℃は適切な範囲です。正しくは:この記述は適切であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:一般的な検査室の環境条件として適切なので、誤りとは考えにくいでしょう。混同注意:特に混同しやすい点はありません。
- 2. 正確な血圧測定には、測定前の安静が不可欠です。運動や興奮は血圧を変動させるため、心臓や血管系の状態を安定させるために5~10分程度の安静が推奨されます。10分は適切な安静時間です。正しくは:この記述は適切であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:採血など他の検査でも安静が必要なので、類推しやすいです。混同注意:特に混同しやすい点はありません。
- 3. 上肢の血圧測定は、通常、上腕動脈で行われます。そのため、上腕にカフを装着するのは正しい手順です。正しくは:この記述は適切であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:日常的に行われる血圧測定と同じ部位なので、理解しやすいでしょう。混同注意:特に混同しやすい点はありません。
- 4. 正解。ABI測定における下肢の血圧測定は、足関節(通常は足首の高さ)で行うのが原則です。具体的には、後脛骨動脈または足背動脈の拍動が触れる位置にカフを装着し測定します。膝部分(大腿部や下腿上部)にカフを装着すると、足関節の血圧を正確に反映できません。正しくは:下肢の血圧測定では、カフは足関節部(足首)に装着します。選びやすい理由:大きな血管が通っている部位であるため、測定に適していると誤解する可能性があります。混同注意:大腿部や下腿での血圧測定と混同し、足関節での測定の重要性を見落とすかもしれません。
- 5. ABIの定義そのものです。下肢(足関節)の収縮期血圧を上肢(上腕)の収縮期血圧で割ることで算出されます。この比率が動脈硬化や末梢動脈疾患の指標となります。正しくは:この記述は適切であり、修正の必要はありません。選びやすい理由:ABIという名称から、比率を表すことは推測しやすいです。混同注意:特に混同しやすい点はありません。
国試ポイント
ABI(足関節上腕血圧比)の基本的な測定原理、特にカフの装着部位に関する正確な知識が問われています。測定前の準備や計算方法も合わせて理解しておく必要があります。
混同注意
カフの装着部位について、一般的な血圧測定のイメージや、下肢の別の部位での血圧測定と混同しやすい可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、ABIの異常値の意味や、測定時の注意点(例えば、両側測定の必要性、測定が困難な場合の対応)について問われる可能性があります。
関連知識
ABIの基準値(0.9〜1.3が正常、0.9未満でPAD疑い、1.3以上で血管の石灰化を疑う)、測定方法(ドプラ血流計の使用)、臨床的意義(末梢動脈疾患の診断、動脈硬化の評価)