患者が訴える症状として誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
心雑音は、聴診によって医師が確認する身体所見(他覚症状)であり、患者自身が「雑音がする」と自覚することは通常ありません。関節痛、発熱、浮腫、めまいは、いずれも患者が直接感じたり、自身の身体の変化として認識できる自覚症状です。
選択肢ごとの解説
- 1. 関節痛は、患者本人が感じる痛みであり、自覚症状です。正しくは:正しい自覚症状です。選びやすい理由:一般的な症状であり、選択肢として違和感がないため。混同注意:他覚症状と混同する可能性は低いが、身体診察での評価項目と考える人もいるかもしれない。
- 2. 正解。心雑音は、医師が聴診器を用いて心臓の音を聴取することで確認される所見であり、患者自身が自覚する症状ではありません。これは他覚的な兆候(身体所見)に分類されます。正しくは:心雑音は他覚症状です。選びやすい理由:「心臓の異常」という漠然としたイメージから、何らかの自覚症状に関連付けやすい。混同注意:動悸や胸痛といった患者が自覚できる心臓関連の症状と混同しやすい。
- 3. 発熱は、体温が上昇していることを患者自身が熱感として感じたり、だるさや寒気として自覚する症状です。正しくは:正しい自覚症状です。選びやすい理由:体温計で測定する客観的な数値があるため、他覚的な要素も含むと考えるかもしれない。混同注意:体温測定という客観的な行為と、発熱による不快感を自覚することとの区別。
- 4. むくみ(浮腫)は、体の特定の部分が腫れていることを患者自身が感じたり、靴がきつくなるなどで自覚する症状です。正しくは:正しい自覚症状です。選びやすい理由:見た目の変化であるため、他覚的要素も強いと考えるかもしれない。混同注意:浮腫の程度を医師が客観的に評価することと、患者がむくみを感じることとの区別。
- 5. めまいは、平衡感覚の異常や立ちくらみなどを患者本人が感じる症状であり、自覚症状です。正しくは:正しい自覚症状です。選びやすい理由:原因が多岐にわたり、時に他覚的な検査でしか特定できない場合もあるため、症状自体が他覚的と誤解するかもしれない。混同注意:めまいの原因となる眼振などの他覚所見と、めまいそのものの自覚症状の区別。
国試ポイント
この問題は、患者の「自覚症状」と医師が診察によって確認する「他覚症状(身体所見)」の基本的な区別を問うものです。臨床検査技師として、患者から得られる情報と検査で得られる情報の関係性を理解しているかを確認しています。
混同注意
自覚症状(symptom)と他覚症状(sign)の区別が主な混同ポイントです。特に、身体所見として評価される項目と、患者の訴えとして表現される項目を区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、提示された項目が「患者が自身の言葉で表現できる感覚や不調」であるか、それとも「医療者が診察や検査を通じて客観的に観察・測定できる所見」であるかを判断します。
関連知識
問診の重要性、バイタルサインの種類、身体診察の基本項目(視診、触診、打診、聴診)、主要な症状(発熱、痛み、浮腫、呼吸困難など)とその分類。