Michaelis-Menten式の初速度分析法で測定可能なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ミカエリス・メンテン式に基づく初速度分析法では、基質濃度が十分に高い状態で、酵素濃度に比例して反応初速度が変化することを利用します。ウレアーゼによる尿素の分解反応は、この原理を適用して尿素窒素濃度を測定する代表的な方法です。この方法では、アンモニア生成の初速度を測定し、尿素濃度を算出します。
選択肢ごとの解説
- 1. ウリカーゼによる尿酸測定は、最終的には生成物であるアラントインの量を測定するため、終点法が一般的です。ミカエリス・メンテン式に基づく初速度法では、反応の初期段階における酵素活性を測定することが困難です。正しくは:この測定は通常、終点法で行われます。選びやすい理由:酵素反応を用いるため、ミカエリス・メンテン式に関連すると誤解しやすいです。混同注意:終点法と初速度法の違い。
- 2. 正解。ウレアーゼによる尿素の分解反応は、尿素濃度が基質飽和状態であれば、酵素濃度に比例して反応初速度が決定されます。この反応初速度を測定することで、ミカエリス・メンテン式に基づいて尿素窒素の濃度を定量できます。これは臨床検査で広く用いられている初速度分析法の代表例です。
- 3. ヘキソキナーゼ法によるグルコース測定は、通常、グルコースが完全にリン酸化されるまでの吸光度変化を追跡する終点法、またはGOD-POD法と組み合わせて用いられます。初速度法は一般的ではありません。正しくは:この測定は通常、終点法で行われます。選びやすい理由:グルコース測定は日常的であり、酵素を用いるため、初速度法にも適用できると誤解しやすいです。混同注意:終点法と初速度法の違い、および様々な酵素法の原理。
- 4. アシルCoAシンセターゼを用いる遊離脂肪酸の測定は、通常、生成されたアシルCoAをさらに別の酵素反応で検出する連結反応であり、最終産物を測定する終点法が一般的です。ミカエリス・メンテン式に基づく初速度法で直接的に測定することは困難です。正しくは:この測定は通常、終点法または連結反応を用いた測定法で行われます。選びやすい理由:酵素を用いるため、ミカエリス・メンテン式に関連すると誤解しやすいです。混同注意:終点法と初速度法の違い、および複雑な連結反応の原理。
- 5. コレステロールオキシダーゼ法による総コレステロール測定は、生成される過酸化水素をPOD(ペルオキシダーゼ)で発色させ、最終的な吸光度を測定する終点法が一般的です。この方法を直接ミカエリス・メンテン式初速度法で適用することは一般的ではありません。正しくは:この測定は通常、終点法で行われます。選びやすい理由:臨床検査で頻繁に用いられる酵素法のため、初速度法も可能だと誤解しやすいです。混同注意:終点法と初速度法の違い、および発色試薬を用いた測定原理。
国試ポイント
この問題は、臨床検査における酵素反応の測定原理、特にミカエリス・メンテン式が適用される「初速度分析法」の理解度を問うものです。各選択肢の測定項目がどの測定原理(終点法、初速度法など)で測定されるかを正確に把握している必要があります。
混同注意
初速度法と終点法、酵素反応と免疫学的測定法、さらには各酵素法の詳細な原理が混同されやすいです。特に、酵素を用いる測定はすべて初速度法で可能だと誤解する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、個々の検査項目に対して「どの酵素を用いるか」「測定原理は初速度法か終点法か」「なぜその方法が適しているのか」を具体的に判断できるかを確認します。
関連知識
酵素反応速度論(ミカエリス・メンテン式、Lineweaver-Burkプロット)、酵素活性測定、臨床検査における各種測定原理(終点法、初速度法、免疫学的測定法、電気泳動法など)。尿素窒素、尿酸、グルコース、遊離脂肪酸、コレステロールの標準的な測定法。